【金木犀】

自転車を走らせていると
風に乗って
甘い香りが鼻を掠めた

どこか懐かしい金木犀の香り
子供の頃
庭先に植えられた小さな木
無数の小さな黄色い花から
甘い香りを漂わせていた

近頃心が疲れきっていた私を
優しく包んだ懐かしい香り
その姿が見えなくても
香りだけで
十分な存在感

私もそんな存在でありたい

H.28.9.27



【泥沼】

やっぱりあった
この泥沼

足をとられぬよう
一歩一歩進むつもりが
すっかりハマってしまったようだ

このまま抜け出せずにいたら
このまま引きずり込まれたら
私の心は壊れてしまう

もがけばもがくほど
どんどん引きずり込まれていく

心が壊れてしまう前に
押し潰されてしまう前に
心の荷物を下ろさなきゃ

今は雲に隠れていても
雲の向こうに
きっと太陽は隠れているはずだから

私に居場所があるのなら
きっと太陽に出会えるはずだから

私はきっと抜け出せる

H.28.9.18