【とある倉庫の物語】

広い倉庫の狭い部屋で
旅立ちの日を待っている

迎えが来るのを
まだかまだかと待っていると
ようやくその手が伸びてくる

他の仲間と合流したら
いよいよ旅立ちの準備に入る

二度とここへは戻るまい
そう願っているけれど
時々戻るやつもいる

手に取っただけで戻されたり
出発前に戻されたり

仲間と離れる寂しさよりも
必要とされる喜びが
何より大きな事なんだ

束の間の喜びにならないように
あなたの手元の名簿をよく見て
仲間たちを連れていってね

今日も広い倉庫の部屋で
ピックの時を待っているよ


H,29.9.23