今朝もウグイスは囀っていたが、途中を省略して短いフレーズで鳴いていた。空気も秋に入れ替わっているようで、ベランダに出ても心地良くなった。昆虫たちも盛夏のそれから入れ替わりを見せて、珍しい種ではオオミズアオという大型のガも現れ、セミはミンミンゼミとツクツクホウシが多くなった。

 セミはひっくり返ると自力では起き上がれないのが多く、指を出してしがみつかせて放してやる。その殆んどは元気にグリーンベルトめがけて飛んで行く。

 いまから10数年前、都心のマカロン専門の店に入った時、壁にセミのレリーフが飾ってあった。不思議に思い店主に何故セミかと聞くと、フランスではセミは幸運の虫とされていると言った。

 かつてフランスのアルプス地方を数年歩いたが、ついぞセミの鳴き声も聞いたことが無かった。ネットで調べたらフランスは南部のプロバンス地方の話のようで、太陽の申し子とか、幸運の運び子などと言われているそうだ。

 話は飛んでフランス南西部のラギオール高原にある村で作られる、プロのソムリエたちも憧れるソムリエナイフ「ラギオール・アン・オブラック」の背の部分にセミのトレードマークが付いているそうだ。一本一本手作りされるソムリエナイフ。

 ひょっとして、と思い当たる節がありいつも使っているナイフを出してみた。正にそのものが手元にあった。フランスはシャモニーに滞在した時、ナイフ専門店で何気なく求めたソムリエナイフがそれだった。因みに当時のフランスでは日本の総理大臣より名が知れていた田崎真也氏がデザインしたナイフが、その店では一番高かった。

 セミの話から今日はちょっとした発見があり楽しかった。因みに件のソムリエナイフのトレードマーク、セミではなくハエとかミツバチとの説もあるそうだ。

ミンミンゼミ

幅12センチにもなるヤママユガ科のオオミズアオ

シャモニーで求めたラギオール・アン・オブラックのソムリエナイフ

背の部分にあるセミのトレードマーク