私は今朝、とんでもない夢を見て目が覚めたのです。


そばに居たえいたんに、私今うなされていなかった?と聞きました。



えいたんは、いや?静かに眠っていたと思うけど?!と答えました。



私はすぐに今見ていた、とんでもない夢の話をしました。



「今、私○○(弟の名前)の夢を見ていたの!」



「○○が火葬場で焼かれている夢を見ていたの!」



「○○が焼かれていたの!焼き釜がスケルトンで焼かれている所が見えるの!だから焼師?の人と一緒に立ってずっと見ていたの!」



「○○はうつ伏せになって、体をZの字に曲げて悶絶した表情で苦しんでいたの!」



「そして私の方を苦しそうな目で見たの!だけど私は○○は死んでいるから焼かなければいけないから助けてあげないの!」



「だけど○○はとっても苦しそうに顔を歪めて体をねじりながら右手を伸ばし、その右手首が燃え朽ちたの!」



「そして次に左手の腕がチギレ落ちたの!」



「そうしたらまた苦しそうに身体を歪めて、今度は背伸びする様に上半身を伸ばしたの!」



「最後に頭が私の方を振り向いたの!そして私を見たの!とっても苦しそうに目をしっかり見開いて私を見るの!」



「次の瞬間体が後ろに反れて私は焼師さんの後ろに思わず隠れてしまったの。」



「死角になった所で○○の首が落ちたの!」



「その瞬間、真っ赤な血しぶきがスケルトンのその透明な焼き釜の中を真っ赤に染めたの!」



その瞬間私は小さな声を上げたような気がします。



それまでは無言で見ていられたのです。



必死で弟の顔を見ていられたのです。



見たかったのです。



会いたかったから。



焼き釜の透明な釜が真っ赤に染まった瞬間に、たった今弟の体を焼いている釜の目の前に弟が現れたのです。



「○○……。」

私は信じられない喜びで弟に抱きつきました。



弟は私を抱きしめて、いつものちょっと照れた優しい声で


「ありがとう。」と、穏やかに言いました。



あの時の弟のままの



28歳のままのかわいい弟がそこに居ました。



白いワイシャツに黒のズボン。



何となく背が伸びたような気がしました。



体が少し大きくなった様な気がしました。



私は嬉しくて嬉しくて泣きました。



私より少し背の高い弟。



だけどもっと高くなっていたような気がしました。



でも弟の顔。弟の声。



夢の中の私は弟が生き返ったのだと言うのでは無いと解っているようでした。



弟に私は言いました。



「天国に逝くんだよ!絶対に天国に行くの!私も必ず行くから!天国で待っていて!」



ところが弟は頑固にこう言うのです。


「いや……ダメだ。」



そう言って、死者の列のようなものに並んでいるのです。



夢の中の私は弟を引き止めるような事はしませんでした。



長い列に並んでいる弟にただ声をかけ続けるのです。



「絶対に天国に行くのよ!天国に行くの!必ず天国に行くのよ!ねっ!」



しかし弟は頑固で聞いてくれません。



あんなに素直だった弟が何故こんなに頑なにうんと頷いてくれないんだろう?



どこに行くつもりなんだろう?!



弟は頑なに

「いや……ダメだ。」と繰り返すのです。



すると、遠くから弟に声をかけてくれる人の声が聞こえてくるのです。



若い男の人の声です。

「お母さんも天国に居るよ!」



誰だか私には検討もつきませんでした。



しかし私の援護をしてくれている様でした。



その男の人は弟の友達なのでしょうか?



だとしたら彼は亡くなっているのでしょうか?



その声は何度も弟に向けて声を投げてくれます。




私が弟に

「絶対に天国に行くのよ!絶対に天国だよ!私も必ず行くから待っているんだよ!」




すると男の人の声。

「お母さんも天国に居るよ!」



どんどん弟の姿が見えなくなってきます。




私は最後も大きな声で叫びました。

「絶対に天国に行くんだよ!天国だよ!」




最後は弟は何も言いませんでした。




弟は解ってくれたのでしょうか?!




弟はどこに行くつもりなのでしょうか!




ここで、私は目を覚ましたのです。




どうしてこんな夢を見たの?



○○!どこに行っちゃうの?!



地獄に行くんじゃないよね?



どうして天国じゃダメなの!



私は弟に何か起きているのではないかととても不安で仕方が無いのです。



弟は私から本当に遠い所に逝ってしまったの?



もうどこにも居ないの?



もう永遠に会えないの?



この話をえいたんにしたら、




○○君は優しいからいつまでも自分の事で悲しんでいるお姉ちゃんを見ていられないんだよ。と言います。




だから、自分が死んだ姿を、肉体が焼かれてもう居ないんだって言う事を解ってもらおうとひろたんに見せたんだよって言います。




もう、自分の事をひろたんが忘れて立ち直れる様に○○君は言っているんだよ!って言います。




私は一生弟の事を忘れるなんて出来ません。




弟が私の中で生きていると思うから私は生きていられるんです。




だから○○がどこにも居なくなってしまったら私は生きて行けません。




こうしていても涙は止まりません。




もしも私が○○の足を引っ張って成仏出来ないのだとしたら私はどうしたら良いのだろう。



忘れることなんて出来ない。



天国にいるのなら良いの。



だけどそれ以外なら寂しすぎる。



辛すぎる。



考えたくない。




今日抱きしめた感覚はずっと残っている。




本当に嬉しかったんだよ。




そして日が変わると26日は弟の月命日です。

















また一緒に旅行してもいいかな。