まず、閉塞感があると感じました。。
ここに出るどの登場人物も何か閉じられた場所にいるような感じで余裕がない。
私はこの本が閉塞感を軸に物語が進んでるように思った。
もちろん、全てを精読できておらず、何を意味しているのか分からない箇所も多々あり、粗い読み込みです(笑)
どんなことを感じたのか忘れないようにするための自分のための備忘録です。。
ここではメインの登場人物であるキク、アネモネ、ハシについて自分の思ったことをすごく簡単に書いていきたいと思います!何か私はこう考えたとかあれば、コメント欄に気軽にお願いします!
キク
コインロッカーに捨てられた孤児でこの閉塞感に包まれている。キクはこの閉塞感を破壊したいと思っている。破壊のためにダチュラを用いようとしている。
このキクについて、私は多くの人に当てはまる感情があるのではないかと思っています。
例えば、どんな場面においても、なんとなく周りと同じようにしなければならないという閉塞感。それに対して、自分は何かできるのではないかという思い。これが閉塞感を破壊するという感情に似ているのかなと。
その後、キクがDに反抗したり、殺人で捕まったりして、裁判所で見せた感情は、
自分の力量を知らない頃に自分ならできると思って飛び出したはいいが、社会という壁にぶつかり己の無力さを知るみたいな構図だと思いました。
キクがDと対峙する場面も中々印象的でした。コインロッカーで捨てられたくらいで威張るな!って場面です。
自分にも当てはまるんですけど、何か辛いことがあると自分だけなんで辛い思いしないかんのや!!って思って、周りの人は楽をしているように思えてしまう。そして、周りの人を傷つける。自分以外の人もそれぞれに辛いことがあり、それを抱えて生きているのにね。
アネモネ
閉塞感に包まれているけど、それを自分では取り払おうとはしない子って感じました。誰かの力で閉塞感を取り払おうとしている。その誰かが狭い檻を破壊するワニであり、破壊行動に駆られるキクなのではないのかと思いました。
自分に似た経験がなくてあまり実生活には結び付きませんでした。。
ハシ
コインロッカーに捨てられた孤児でこの閉塞感に包まれている。キクとは違い、ハシはこの閉塞感から遠ざかりたいと思っている。閉塞感を感じないために自分の中に自分の本質とは違う自分を作り上げそこに逃げ込もうとしている。
大学の時や社会人になってからも思うことだが、自分には違うことが向いているのかもしれないと思い、今の状況から逃げ出し、他の自分を作り出してしまう。
ハシはDに導かれホモの歌手という新しい自分を見つけ、社会から認められ、チヤホヤされる。しかし、そこに本当の自分はいなく、悲しみに暮れる。
結局、過去を含めて自分自身を確実に理解し、自分らしく生きることが幸せへの第一歩なのかなと感じました。
最後に、この本の最初から最後まで繰り返し登場する”心臓の鼓動”
これは、生命力を示しているように思いました。どんなに辛いことがあっても、苦しいことがあっても精一杯、生きるようにと。
浅い内容で、粗い感想ですが、最後まで読んでくださりありがとうございます。