新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休館中、動画を通じて視聴者に向けてメッセージを発信するツメナシカワウソの「ひらり」(伊勢シーパラダイス提供)

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休館中、動画を通じて視聴者に向けてメッセージを発信するツメナシカワウソの「ひらり」(伊勢シーパラダイス提供)

 

 

 伊勢シーパラダイス(三重県伊勢市)が、これまで不定期だったユーチューブの公式チャンネルでの配信を、22日から7月15日まで毎日配信することにした。新型コロナウイルスの影響で、臨時休館を余儀なくされた経験を生かしている。

 

 これまで配信してきた動画は、さまざまな生き物を羅列したり、施設を紹介したりする広告的な意味合いがあったという。22日から配信される動画では、生き物そのものに焦点を当て、飼育する生き物の生態や特徴、個体ごとの性格などをより細かく紹介していく。

 

 営業部の岩山慎副課長は「コロナ禍で多くの人が生き物に触れる機会が減ったせいか、動画を視聴する人が増えた。今までと違った水族館の楽しみ方が分かった」と話す。このため自宅にいても、生き物と触れ合えたような気分になれる構成を意識することにした。

 

 伊勢シーパラダイスは、ユーチューブの公式チャンネルで、2日に1回程度動画を配信してきた。ただ、目立った話題がないときには、数日間、配信されないこともあったという。

 

 ところが、コロナ禍で4月12日から5月11日まで臨時休館していた期間に動画の再生回数が増えた。1カ月で350万回を超えるなど、人気チャンネルになったことから、連日の配信を思いついた。

 

 現在、チャンネル登録者は約2万人。岩山副課長は「登録者を全国の水族館で最も多くなる3万人超に増やしたい」と意気込む。

 

 ユーチューブの動画は、伊勢シーパラダイスのホームページ(https://ise-seaparadise.com/)にリンクが張られている。(安田琢典)