「金儲けのためなら女の子に何でもさせるAKBグループ(AKS)と坂道グループ(ソニーミュージック)」

 元AKB48の指原莉乃(27)がプロデュースするアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー、通称ノイミー)」メンバーへのつきまとい行為で、12月20日、ファン男性・X氏が強要の疑いで警視庁駒込警察署に逮捕されていたことが、「週刊文春デジタル」の取材でわかった。

2019年4月の「卒業コンサート」をもってAKB48グループを卒業した指原莉乃 ©共同通信社

NGT48暴行事件の直後に現場に駆け付けていた

 さらに、このX氏は元NGT48・山口真帆への暴行事件を起こした2人組(当時「A」「B」と報道)と昵懇の“アイドルハンター軍団”の一員で、暴行の直後に事件現場に呼ばれ、駆け付けていた人物であることも判明した(当時は関係者「C」として報道)。

 

 指原は2019年12月20日、自身のツイッターで被害状況と警察への被害届の提出を伝えていた。

 

〈メンバー本人は家を特定されないために、グループを守るために、恐怖心に耐えて対処をしてくれました。危害は加えられていません。ただ、彼女が不安な気持ちでこのまま過ごすのは運営としても耐え難く、被害届を提出しました。警察にすぐに対応していただき、運営でもすぐに話し合い、プライベート・握手共に警備を強化することにしました〉(指原のツイッターより)

女性ファンも多く、期待されているグループ

 ノイミーは指原がプロデュースする2つめのアイドルグループである。

 

「最初に指原さんがプロデュースしたのは、2017年9月に活動を開始した12人組のアイドル『=LOVE(イコールラブ、通称イコラブ)』です。そんなイコラブの姉妹グループとして2019年2月結成されたのがノイミーです。両グループとも女性ファンも多く、アイドル業界ではかなり期待されているグループなんです」(アイドルに詳しい音楽関係者)

 

 前途を嘱望される彼女たちに一体なにがあったのか。

「ノイミーの熱狂的ファンである男性・Xが12月16日、グループ主要メンバーであるA子ちゃんの自宅の最寄り駅で待ち伏せをし、駅に来たA子ちゃんに声をかけたのです。Xは足繁く握手会などノイミーのイベントに通っている有名ファンなので、A子ちゃんも顔も名前も知っていた。A子ちゃんは、冷たい態度をとることもできず、会話に応じてしまったのです」(芸能プロ関係者)

 

 結局、X氏は2時間もしつこく彼女につきまとい、LINEの連絡先を聞き出したという。X氏は12月20日に強要の疑いで逮捕。年明けの2020年1月9日に保釈されている。

X氏は山口真帆の帰宅時間を聞き出した“あの人物”だった

「Xは逮捕から20日間拘留されました。留置所ではA子さんの代理人に対して、『今後、A子やノイミーには近づかない』といった内容の誓約書を書かされています。今後、ノイミーやイコラブのイベントにも出入り禁止となりました」(同前)

 

 X氏は2018年12月に発生した山口真帆暴行事件にも関わっていた。XはA・Bに協力するために山口の帰宅時間を聞き出すために動いていたのだ。

 

「Xは、新潟駅前で送迎バスから降りてきたNGT48の研究生メンバー(D子)に『山口は乗っているのか?』と質問し、情報を犯人グループに伝えています」(NGT48関係者)

 

 Xが山口の帰宅時間を伝達したという件については、運営会社「AKS」が設置した第三者委員会が2019年3月にまとめた「調査報告書」にも書かれている。X氏は山口の供述内容のなかで「丙」として登場する。

 

 犯人たちは不起訴となったが、AKSは犯人2人を相手取り、3000万円の損害賠償を支払うよう求めた民事裁判を起こしている。2019年9月24日に開示された、被告側が提出した22枚の「被告ら第一準備書面」にも、X氏は「甲」として登場する。

X氏には元NGTメンバーと交際できた“成功体験”があった

 また当時NGT48劇場支配人だった今村悦朗氏から、全メンバーに対して、事件について知らせるメールが送信されているが、その中でも要注意人物として名前が出ていた。

 

「週刊文春デジタル」の取材で、X氏は3年以上前から一緒に、アイドルと直接繋がることを目的に犯人らと行動を共にしていたことがわかっている。実際、X氏は元NGTメンバー(E子)と繋がりを持ち、交際するに至っている。今回の犯行には、この“成功体験”が大きく影響していたようだ。

またもや露呈した“直接接触”を売るAKB商法のリスク

 一連の事件に関して、X氏にメールや電話でコンタクトを試みたが、期日までに回答を得ることはできなかった。警視庁関係者は、「逮捕の事実はありますが、被害者保護の観点から詳細は控えさせて頂きます」と話した。

 

 握手会など、生身の少女との“直接接触”を売りにするAKB商法のリスクを、プロデューサーに回った指原は今どう考えているのか。ノイミーの運営を担当する「代々木アニメーション学院」に取材を申し込んだが、「対応しない」という回答だった。

 

 1月19日(日)21時より放送の 「直撃!週刊文春ライブ」 では、取材担当記者が“事件”を解説する。「 週刊文春デジタル 」では詳細な記事を掲載している。

(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)