かっこいい髪型のドングリに見えるが、実は身に付けているのはパンツ=県立人と自然の博物館

 

 なんだか“イケメン”のドングリを見つけた。兵庫県三田市弥生が丘6の深田公園で拾うと、髪が生えていて、若者風の柔らかなパーマをかけているみたいだ。

 

 県立人と自然の博物館(ひとはく)に聞くと、正体はクヌギの実。公園によく植えられる落葉樹で、特に珍しい種類ではないという。ただ、「そこは、そもそも髪でも帽子でもないですよ」と植物生態学が専門の小舘誓治研究員(57)。えっ、じゃあ何なの?

 

 ドングリといえば、かわいい帽子をかぶったイラストが定番だが、正確には帽子ではなく、パンツになるらしい。「殻斗」と呼ばれる、おわん形の器官で、枝にくっついて栄養を送る「へその緒」のような役割を持つ管や、実が傷つかないように覆っている。脱がすと猿のお尻のような丸い出っ張りが現れ、見た目の通り、学術的な部位の呼び名も「尻」。だから、大切な尻を守るかぶり物は「パンツ」、逆に、芽吹く方が「頭」なのだと強く念押しされた。

 

 ひとはくは今月、ドングリの生態を正しく理解してもらおうと、2人の研究員が出演し、小舘研究員が監修した歌とダンス「ぐんぐん どんぐりこ」を完成させた。

 

 ねっこをだーして チョロン♪(チョロン?)

 ふたばをひらいて パカン♪(パカン?)

 おとなのはっぱをニョキニョキだーすーぞー♪

 

 秋に木から落ちたドングリは頭から根を出した後、実が割れて双葉になり、春ごろになって芽を伸ばしていく…。両手を広げて成長過程を再現するダンスを見ると、確かに頭から伸びる方が明るく元気に育つように思えてくる。

 

 つまり、クヌギの実を見て思った“イケメンヘア”も、正確には、ふさふさのパンツということか。なんだか暖かそう。

 

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「ドングリ」の画像検索結果

「ドングリ」の画像検索結果

 

「ドングリ」の画像検索結果

(ウィキペディア)

ドングリ(団栗、: acorn)とは、広義にはブナ科の果実の俗称。狭義にはクリブナイヌブナ以外のブナ科の果実。最狭義にはブナ科のうち特にカシナラカシワなどコナラ属樹木の果実の総称をいう。

 

ドングリは、一部または全体を殻斗(かくと、: cupule)に覆われる堅果であるが、これはブナ科の果実に共通した特徴であり、またブナ科にほぼ固有の特徴である。

ブナ科の果実には、「どんぐり」以外の固有の名称を持つものもある。クリの果実は「栗」もしくは「栗の実」と呼ばれる。「椎(しい)の実」、「楢(なら)の実」の語もある。ブナの果実は「そばぐり」と呼ばれることもある。

 

ドングリは果実(堅果)であり、種子ではない。樹種により形状は多様であるが、ドングリに限らずブナ科の果実の共通の特徴として、先端はとがり、表面の皮は硬く、上部はすべすべして茶色、下部はぶつぶつした薄めの褐色である。果実の下部または全部を覆うおわん状・まり状のものは殻斗である。ドングリの殻斗は俗には「ぼうし」「はかま」などと呼ばれる。殻斗は総苞片が集まり、癒合変形、乾燥したものであり、ブナ科とナンキョクブナ科の果実特有のものである。このことから、かつてブナ科は殻斗科と呼ばれた。ブナ科の堅果は、他の堅果と区別して殻斗果またはどんぐり状果と呼ばれる。

 

ドングリのイメージとして、細長く、下部をぶつぶつとした殻斗が覆う、というものがしばしば見られるが、クヌギではドングリは丸く、殻斗は毛が生えたようになっている。クリまたスダジイなど殻斗がドングリ全体を覆うものもある。クリの殻斗はトゲが生え、「イガ」と呼ばれる。

 

内部の種子の大部分を占める子葉デンプン質に富み、人間を含む動物の食料になる。日本の古典的な玩具独楽など)の材料にもなった。