先日、仕事中に私の携帯が鳴ってました。午後5時前、母親からでした。


この時間に母からってことは「帰りに牛乳買ってきて。」とか「食パン切れたから買ってきて。」とかそんなことだろうと思ってました。母に電話をかけてみると、


「父さんが倒れたの!救急車は呼んだんだけどどうしよう・・・!」電話口の声を聞いただけでパニくってるのがわかりました。「とりあえず俺そっちに行くから落ち着いて待ってて!」会社に無理を言って、仕事を一旦切り上げて家に帰りました。


幸いにも会社から家まで6分ほどで帰れる距離なので、焦って帰らなくても早めに家には着きました。帰りの車中、遠くに家が見えてきましたが、救急車も家の前に停まってました。普段サイレンを鳴らして走っている救急車が、家の前にいる光景を目にすると・・・とうとうこういう事が起こるんだ、何とも言葉にできません。


家に入ると、真っ青な顔をした母が居間でおろおろしてました。そして父は・・・、完全に体の芯が抜けてしまったかのように体を丸くして床に倒れてます。その父を3人の救護員が取り囲んで蘇生措置の真っ最中でした。救護員の受け答えにわずかに反応しているようでしたが、声は出せない状態でした。私が声を掛けると「うっ、うぅっ」と、何か言いたそうな感じでしたが体は一切動かせません。目はいつもの目ではなく、見開いた状態。完全に顔が変わっちゃってる。ようやく担架に乗せて救急車へ。母も救急車に同乗し救急病棟へ行くことに。母は救急車に乗るまでの準備がおぼつかなく、財布やら携帯やら何を持ち出していいものか全く考えられない様子でした。とりあえず携帯と汗拭き用のタオルを持たせて母を救急車に乗せました。私は家に残り救急車を見送った後、家の中を少しだけ片づけて一旦会社に戻りました。


会社に着いて仕事をしてると母からの連絡がふたたび。5時半すぎでした。

「○○病院にいるんだけど、父さん何にも異常無いんだって。でね、財布持ってきてないからタクシーにも乗れないんだけど、迎えに来れる?」

「異常無い?なんだそりゃ・・・。とりあえず迎えに行くわ。待ってて。」

母の言葉を聞いて、父の心配よりも搬送代や診察にかかるお金の心配をし始めた私は、会社に早退の届けを出して病院まで迎えに行きました。


駐車場に着き待つこと数分、正気に戻った母がすたすたと玄関を出てきて、その後ろを何事もなくなぜ病院に来たのか全く分かってない父がとぼとぼと歩いてきました。電話では父に異常は無いと聞いてましたが、玄関を出てきた父を見て、「いつもと同じだ・・・。普段と何にも変わってねーよ・・・。」いつものボケボケの父がそこにいました。とりあえず説明云々は後回しで二人を車に乗せて帰りました。


帰りの車中、父に何が起こったのか、なんで倒れたのか母に聞いてみました。結論から言うと、父には一切異常は見られませんでした。脳神経の病院へ担ぎ込まれたので、脳の診断もしっかり受けてきたようですが、脳波などの乱れも無く、何にも異常は確認できないと帰されたそうです。なんだそりゃ。心配して損した・・・。この事実を知った母はやはりお金の心配をしていたようですが、後期高齢者のナンチャラで救急車代と病院代を合わせても3000円程度で収まると聞いて安心していたようです。


まったく人騒がせなオヤジだよ。家に着いてから、救急車に乗って病院に行ったことをオヤジに言うと、「俺、病院になんか行ってない。」だってさ。


さっき帰ってきたばっかじゃん!!!\(*`∧´)/