若狭神子 うらら亭 ― 漁村のごはんや
旅の途中、名物イカ丼で知られる「ドライブインよしだ」を通り過ぎた先に、もうひとつの名店がひっそりと佇んでいる。
それが 「若狭神子 うらら亭」 だ。
常神半島の先端・神子地区は、美しい海に抱かれ「現代の桃源郷」とも呼ばれる漁村。かつては海水浴客で賑わったが、近年は訪れる人も少なくなった。そんな中、「自慢の料理で地域を元気にしたい」と立ち上がったのが、地元の女将さん6人。彼女たちの心意気から生まれたのが、うらら亭である。
間借りしている民宿松岡の一角に足を踏み入れると、迎えてくれるのは海の恵み――イカの王様「アオリイカ」。
まずは名物のイカ丼。トロロ芋の上に透き通るイカが贅沢に盛られ、シンプルながらもご飯の上で光り輝く一品だ。甘みと旨みが舌に広がり、思わず笑みがこぼれる。
そして真打ちは、活け造り。大皿の上でまだ動くその姿に驚かされるが、一口頬張ればコリコリとした食感と清らかな甘みが広がり、思わず目を閉じて味わいたくなる。透明感あふれるその身は、まさに海からの贈り物だ。
最後の締めは、バター焼き。耳や下足を鉄板で香ばしく焼き上げると、立ちのぼる匂いだけで幸せになれる。バターのコクが加わった濃厚な味わいと、鮮度抜群の弾力感。旅の余韻を一層豊かにしてくれる。
「うらら亭」は、ただの食事処ではない。
女将たちのあたたかな心と、神子の海が育んだ恵みが重なり合い、訪れる人に活力を与えてくれる場所である。観光名所のすぐ近くにありながら、ひと味違う“漁村のごはんや”の魅力がここに息づいている。
――次に常神半島を訪れるときも、自然と足が向くだろう。
そんな一軒であった。
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1800cc
凄いね









