【残り3週間】日本郵政グループが、いよいよ上場へ 来る11月4日、郵政グループ3社が東京証券取引所に同時上場します。
今回上場するのは、(7182)ゆうちょ銀行、(7181)かんぽ生命保険とグループを束ねる(6178)日本郵政の3社で、売り出し規模は計1.5兆円程度と見込まれています。
2014年に新規上場した企業の資金調達額が9800億円ほどで、日本郵政グループ3社だけで昨年1年間の調達額を軽く上回ります。

■勝率は7勝1敗?

過去、民営化により政府保有株が株式市場に放出された事例は、全部で8社あります。1987年の(9432)NTTから始まり、今回の日本郵政は(1605)国際帝石以来11年ぶりとなります。
注目すべきは民営化された8社のうち、初値が公募価格を下回ったのが1社のみだという点でしょう。
不名誉な記録を残したのは、1994年に上場した(2914)JTです。同社が上場した際は、公募価格143万円に対して初値が119万円と、24万円(-16.8%)も下落しました。
ただ、その後JTは、海外たばこメーカーの買収で大きく飛躍することになります。21年前の公募価格でJT株を保有していれば、現在2.8倍に上昇している計算になります。(上場時の1株→1000株に分割)
さて、今回の日本郵政グループの上場にあたって、3社すべてを購入しても50万円程度と少額に抑えられています。買いやすい価格に設定されていることから、少額投資非課税制度(NISA)の導入もあって、個人投資家の需要は旺盛と見られています。

■日本郵政上場で、売られる株と買われる株とは

日本郵政上場で注意すべき点は、新たに日本郵政グループの株式を取得するために、類似企業の株が売られやすいという点です。
(8306)三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株や、(8750)第一生命など保険セクターには、日本郵政の上場に向けて売り需要が出やすい点には注意しておきたいところです。

一方、関連銘柄として物色が向かいそうな銘柄もあります。代表格では主幹事の野村證券を傘下に持つ(8604)野村HD、投信販売で提携する(8253)クレディセゾンなどに連想買いが波及する可能性があります。
また、インターネット郵便手配サービスを手掛ける「デジタルポスト」の関連銘柄として、(2321)ソフトフロント、(3753)フライトホールディングスが8月に物色を集めた経緯があります。


上場まで残り3週間ほどですが、引き続き関連銘柄に注目しておきたいところです。

「郵政3社は長期間の保有がオススメです。株価はNTTのように急騰はせず、緩やかな右肩上がりだと睨んでいます。だから抽選に外れても、上場後に買えばいいのです。上場時のPBR(株価純資産倍率)は0.5倍前後ですが、1倍までは高まるでしょう。あえて言うなら、売り時はそこです」(株式アナリストの櫻井英明氏)

 PBRが0.5倍から1倍になると、単純には株価は倍だ。一方で、短期勝負に徹するべきという主張もある。

「郵政上場はお祭りです。ある程度の熱気は続くでしょうが、冷静になって郵政3社のビジネスモデルに目を向ければ、安定性はあっても成長性に乏しいことが分かります。上場直後に付ける高値での売却が賢明でしょう」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 日本郵政(仮条件は1100~1400円)の抽選申し込みは今月23日が締め切り。「相場格言は『初物は買い』だ。さあ、どうする?