以前書いた記事の再送です。
ボアアップ等のチューニングではライトボアアップ、シリンダーヘッド付きのボアアップキット。
中でもかなりハイチューニングなキットも多く有ります。
ヘッド付きキットの中でも武川だとスーパーヘッドやスパヘ4バルブ、デイトナだとダイナ
ヘッド、キタコだとウルトラSE、さらに上のハイチューニングだと各メーカーでDOHC
などのキットが有ります。
(現在スーパーヘッドとダイナヘッドは廃番です)
ライトボアアップだとノーマルクラッチのままもしくは強化クラッチ板とスプリングの交換程度
で事は足ります。
Rステージ系の106cc辺りまでなら一次強化3枚タイプのクラッチで何とかなります。
それを上回るハイパワーキットなどは二次クラッチタイプで4枚以上の強化クラッチじゃ
ないとクラッチが持ちません。
ノーマル系、要するにクランクシャフトに取り付ける一次クラッチタイプはクラッチ自体が
滑らなくても上限回転数がメーカーにもよりますが1万回転位までと言われています。
メーカーによっては12000回転と言う所も有るようですが1万回転を超えるとクラッチ本体
自体の強度も限界があり本体自体にクラックが入ったりひどいとバラバラになるそうです。
画像はノーマル形状の3枚強化一次クラッチです。
パワー的には8馬力を越えた辺りで武川のスーパーヘッドやキタコのウルトラSE、デイトナ
のダイナヘッド辺りからは高回転が1万を軽く超えてしまうので二次クラッチにしたい所です。
現在のRステージ辺りでもオプションカム等を使うと高回転まで回ります。
一時クラッチと二次クラッチの違いですが大きな所はやはりクラッチ自体の耐久性、要する
に滑りが出るかです。
一次クラッチはノーマルのサイズしかスペース的に大きく出来ないので3枚クラッチが限界
です。
3枚でもクラッチ本体の厚みが薄くなってしまうので高回転に耐えられないと言う所です。
二次クラッチだとスペース的な部分で3枚以上の多板が可能です。
この辺りが大きな違いで他には許容回転数とレスポンス、クランクシャフトへの負担軽減が
大きな所です。
(一次クラッチはクランクシャフトに、二次クラッチはミッションシャフトに付きます)
画像は強化二次クラッチです。
ハイスペックチューニングエンジンにはやはり二次クラッチが必要不可欠と言う感じだと思います。
合わせて5速ミッションなども定番のチューニングパーツです。
よりハイパワーで早く走るのには色々なパーツの組み合わせが必要になってきます。
実際にチューニングエンジンを組んで行く場合普通は取り説等の通りに組んで行く事が
殆んどだと思いますがさらなる一歩踏み込んだハイチューニングエンジンの組み付けと
言う事で・・・・
まずは各部パーツのスリ合せなど少し踏み込んだ組み方を書きたいと思います。
私の場合ですが・・・・・
まず全バラして各部点検後あわせ面等のネジ部分を今一度タップを使ってネジのレストアを
します。
特に重要な部分は念入りに行います。
これによってネジ切れなどの防止と強度を上げる効果が有るそうです。
次にピストンやオイルポンプなどをペーハーがけして面取り、要するに角を取りカジリ等の
防止をします。
ビストンはスカート部分の外側に荒めのペーパーで私の場合はクロスハッチでは有りま
せんがスジを入れてやります。
こんな細かな一手まで耐久性やパワーなどがかなり違ってきます。
最終的にはメーカー毎の規定通りにしっかり組むと言うことでしょうか。
特にバルブタイミングはエンジンの良し悪しを左右しますのでこの辺りも重要だと私的には
思います。
一応ポン付けレベルの組み付けでも規定範囲内に収まる様各メーカーは設計していると
思われますが・・・
さらなる一手までより早い100%以上の性能を発揮させるエンジンを組んで見るのも
良いかと思います(笑)
私的な一手間・・・・
ネジレストア、パーツのクリアランスとスリ合せ、バルブのスリ合せ、カムタイミングの再調整
などなと・・・・
(再送の継ぎ足しです)
私の場合・・・
バリ取も当然行ないますが人によっては必要無いと言う方もおられる様です(笑)
壊れないエンジンを作ると言う点では万が一バリがポロリと折れて内部で遊んだら・・・
です(笑)
燃焼室加工やポート研磨、ポート加工等などもさらなるチューニングになります。
この辺りはメーカーやショップ、チューナーさん等々で色々な違いや考え方が有るかと思います。
チューニング後車体に載せたあとはキャブレターとマフラーのチョイスとセッティングも
大きな影響が有ります。
せっかくチューニングしたエンジンも付属パーツが合っていなかったりセッティングや点火
タイミングが合っていなけれ100%の性能も発揮できず何もなりません。
キャブレターのセッティングも重要な部分だと私的には思います。
エンジンの基本は・・・良い混合気、良い圧縮、良い火花に+αです。
さらに早く走るのにはエンジンに合ったマフラーと点火タイミングも重要な部分だと思います。
キャブ、マフラーに合わせて良いCDIや点火コイルなども重要なパーツだと思います。
基本3要素をさらに進化させる+αが良い混合気+より効率の良い吸気、良い圧縮+
高圧縮に効率の良い圧縮、良い火花+強い火花とより効率の良い燃焼です。
この+αになってくると一歩踏み込んださらに先を行く感じでしょうか(笑)
小さな一手間などでさらなるチューニングが可能になります。
少しでもパワーを搾り出すのも一手間かけて楽しい所です。
ポン付けから一歩踏み出したチューニングに皆さんも挑戦してみてください。