仕事終わりに急に、

「明日からお休みをいただきます」

と言ってそそくさと去っていった彼女。

おそらく病気治療なんだなと直感した。

2年ほどの治療期間だった。

その間、職場復帰したのは2回。

かなり無理があった。

癌なのだろう。

2回目の復帰の時にはかなり痩せていた。


脳に転移したらしい。

転倒して骨折したようだ。

病院受診はリクライニングとのこと。


もう終末期みたい。

危篤なんだって。


職場には実の姉がいたし、仲の良かった同僚もいたけど、そこからは情報は出ない。

Nさんが入院しているであろう病院の前を通る度に、「頑張れ」とエールを念じていた。


そのNさんが亡くなった。

最期は自宅で看取られたようだ。

同居していた双子の息子さんの、弟さんの方が喪主となり、一人で取り仕切るとのこと。ご迷惑にならないよう、斎場に移ってから数名の同僚と共にお悔やみに行ってきた。


桜色の浴衣でそこにいたNさん。

行年61歳。

若い頃の物だというそのお写真はとても良かった。


少しだけ泣いた。

息子さんにご挨拶して、どうか幸せに生きてほしいと伝えてきた。


仕事でお通夜には行けない同僚がほとんどなので、みんなでお花を用意した。


こうして、僕らの生活にも変化が生まれる。出会う人も多ければ、亡くなる人も増えてくる、そういう年代になった。

健康には気を使う。

それでもいつかは僕らもこの世を去る。


仲間の死は悲しい。

僕らもそこにいつか辿りつく。

準備はしておかないと。

自分の遺影はどうしよう?


先日、受診のために行った皮膚科でばったり顔を合わせた、他の部署の仲の良いスタッフに、スマホで顔写真を撮ってもらった。

歳をとったけど、自然体な顔だった。


Nさんありがとう。

ゆっくり休んでください。