作家の山崎豊子さんが亡くなられました。
まさに文壇の巨星墜つです。

8年前の(!)ブログ記事で、北杜夫・井上靖・新田次郎という学生時代からの「御三家」に、女性作家の山崎豊子さんを加えて「四天王」としていたことを書きました。
私は大阪の船場などを舞台にした初期の作品は未読ですが、後に書かれた社会派長編小説の名作群を読んで愛読者になりました。 「不毛地帯」「白い巨塔」「華麗なる一族」「大地の子」・・・。山崎作品はどれもが手応え・読み応えずっしりです。池井戸潤の半沢直樹シリーズなどもとても面白く読んでいるのですが、山崎豊子さんの作品は別格のヘビー級といった感じです。
主人公をはじめとする登場人物の歴史にもてあそばれるような人生、絶望感、望郷の思い、信頼と裏切り、苦渋の選択、かすかな希望、正義感と強靱な意志。そこから来る感動度や感銘度、ハラハラ感が凄いです。秋の夜長を過ごすのにぴったりの作家さんでした。
硬派の女性作家では他に高村薫さんの作品が好みですが、また山崎作品とは若干異なったテイストですね。これもブログのどこかで書いたかなあ。
山崎作品にあえて順位をつけてみました。エイヤーの面はあります。
マラソンレースに例えると・・・
先頭は2作品がつばぜり合い 「不毛地帯」 「白い巨塔」
僅差の3位にも2作品 「華麗なる一族」 「大地の子」
更に僅かに遅れて 「二つの祖国」 「沈まぬ太陽」
近作は少し離されて7位 「運命の人」
といった感じでしょうか。
数年がかりのもの凄い取材のため寡作です。しかし、いずれの作品も綺羅星のごとく輝いています。今後、山崎豊子さんの作品を読めないのは実に残念です。
週刊誌の連載が始まったばかりだった「約束の海」は未読ですが、20回分くらいは書き終えておられるそうなので、読んでみたいものです。