この日一番最初に訪れたのは、京の夏の旅・文化財特別公開で公開されている長江家住宅です。ただし、現地に着いたときには既に昼前でした。
京の夏の旅・文化財特別公開について、詳しくはこちら(京都市観光協会)を参照下さい。
~糸屋格子が美しい 鉾町に建つ町家~
祇園祭の「船鉾(ふねぼこ)」の鉾町に建つ長江家住宅は、典型的な 職住一体の呉服商家の佇まいを残す町家。文政5年(1822)、三代目の大坂屋伊助の代からこの地に住まい、江戸末期から明治・大正にかけて建てられた建物は、京都市指定有形文化財となっています。
大きな商家によく見られる「表屋(おもてや)造り」で、表の店舗棟と奥の生活棟を玄関棟でつなぎ、奥に土蔵があります。「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が狭く奥行の深い建物で、一階には糸屋格子や大戸を備えて、二階に虫籠窓を開くなど、京町家の典型的な構えを見せています。また、座敷のほかに天窓のついた化粧部屋や、浴室や脱衣室が残る離れ、「おくどさん」と呼ばれるかまどのある「走り庭」なども往時の暮らしを偲ぶことができます。葦戸など涼を感じさせる京の伝統的な夏のしつらえもご覧いただきます。
上記は京都市観光協会のHPより(写真:神崎純一氏)。
また、昨年の「京の夏の旅」関係記事はこちらです。
並河家住宅・並河靖之七宝記念館
ねじりまんぽ、南禅寺大寧軒
南禅寺 水路閣
白沙村荘・橋本関雪記念館
今回の長江家住宅は現役のお宅ということもあって内部の写真撮影は不可だったので、写真は外観のみです。
写真撮影OKは嬉しい半面、写真を撮ることばかりに意識が集中して対象をきちんと見ていないことが多いですね。長江家住宅では、内部の写真撮影ができなかった分、きちんと説明を聞いてゆっくり見学することができました。
今回印象に残ったことや新たに知ったことは、用語なども含めて、
・糸屋格子(格子の形で商売の内容が分かるとのこと。他に、炭屋~、
米屋~、酒屋~などもあり)
・仕舞屋格子(しもたやごうし:商いをやめた(しもた)町家を意味する)
・色目を見るためのゲンカン上部の自然採光
・走り(はしり:通り庭の台所部分)、嫁かくしの板
・神が宿るといわれている荒神松、布袋七体(小さいものから大きな
ものへ毎年1体ずつそろえ、もし何か凶事があれば1体目からやり
なおす)、愛宕火符
・風が通り抜ける広く美しい中庭
・中庭をとり囲む濡れ縁屋根(天井)のはね木構造
・浴室の船底天井(中央が両端より高く、船底を逆さにしたような形を
しているので、中央には雫が落ちてこない)と色鮮やかなタイル!
・接待用の離れ座敷の落ち着きある贅沢さ(床柱:鉄刀木(タガヤサン)
や北山杉、天井:屋久杉や網代、ひずみのある大正ガラス、ガス燈、
踊りなどに集中できるようにわざと簡素なデザインにした欄間)
などなど。やはり写真がないと、説明しづらいですね(笑)。