続いて国立生糸検査所です。昭和7年(1932年)の築。設計は旧大阪砲兵工廠化学分析場や旧鳥取県立図書館どを手がけた元兵庫県営繕課長の置塩章(おしおあきら)。
今回は神戸市立生糸検査所から内部を通っての移動となって外観を見なかったのですが、屋上の塔屋に見られるように茶褐色のスクラッチタイルと御影石に覆われたクラシックな外観です。
<これらの外観写真は2004年4月と6月に撮影したものです>
各部屋にはあまり古さを感じさせるものはなかったようです。但し、こちらも階段まわりに味わいがありました。材料はセメントに大理石の粒を混ぜたものが使われたそうです。
そして、とある一画に足を踏み入れると、そこは大理石とタイル、幾何学的デザインの装飾に満ちあふれた空間でした。タイルは長手方向に溝が彫られたもの(腰壁)、正方形に溝が彫られたものとそれを90度回転させたものを市松状に並べたもの(幅木の部分)、布目状のもの(床)など様々です。これは面白い!3枚目の額縁&ミニカウンターのような部分はこれ自体が大理石製です。
そして、更に進むと・・・台車などのミニバースのようなエリアにもオーッと思ったのですが、その奥の工場のような大空間にビックリ!
大規模なトップライト採光と高窓からの採光(ハイサイドライトかな?)、構造がはっきりと分かる屋根トラス。またここでも部分的に円柱が林立していました。最上階だからこそこのような大空間がとれたのですね。このエリアが建物のどのあたりにあったのかよく分からなかったため、Google Eerthで調べたところ、ここだったようです。こうして見ると、全体ではかなり広いですね。私はてっきり中庭のような所があると思いこんでいました。
最後に出口に近い小部屋(?)に行ったのですが、ここも素晴らしかったです。こちらも大理石調の親柱、様々なタイル、幾何学的デザインの装飾に満ちあふれた空間でした。あちこちに見られた印象的な幾何学デザインのモチーフは何でしょうね?
なお、特にタイルに関しては、ぷにょさんのブログにアップ写真や詳しい解説がありますので、そちらをご覧下さい。ぷにょさん、よろしく~。
神戸市営繕課と兵庫県営繕課で、ほぼ同時期に課長として課を率いていた清水栄二と置塩章の作品が並んで建っています。全く異なった外観、細部デザインの比較なども実に興味深かったです。
なお、これらの建物は解体の危機がありましたが、神戸市がデザイン・クリエイティブセンターとして再利用する予定です。これは素晴らしいことですね。