忙しい、忙しいと言いながらも、ずーーーっと前から予約していた金聖響さん&オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のブラームス・チクルス、第3回を聴きに行ってきました。
全4回シリーズですが、日程の都合で7月の第2回はパス。4月に行った「ヴァイオリン協奏曲」、「交響曲第1番」などの第1回(このときの感想はこちら)からは半年以上経ってしまいました。
今回のプログラムは①「ハイドンの主題による変奏曲」②「交響曲第3番」、そしてメインが③「ピアノ協奏曲第2番」(pf清水和音)です。
今回は完全な予習不足でした。①は全く予習ゼロで殆ど初めて聴いた状態。②③も夜寝るときにCDで1~2回聴いただけです。コンサート本番でもさすがに①はお気に入りのメロディといったものもできておらずピンときませんでしたが、オーボエによる出だしがブラームスらしからぬ典雅な響きで、これは良かったです。
②の第3楽章は映画「ブラームスはお好き」でも使われたという哀愁を帯びたメロディが有名です。冒頭にこのメロディが、チェロ → 第一ヴァイオリン → ホルン+木管とリレーされていくのですが、ホルン+木管の部分はもう少し遅め・長めでも良かったかなと感じました。同じ部分の後半のチェロ独奏は素晴らしかったです。実は②で一番の収穫は期待度対比で第2楽章でした。静かな楽章ですが、とても美しかったです。第4楽章はティンパニーの方(恐らく外人の方)のキビキビ&颯爽とした姿がとても印象的で、強打も見事でした。ティンパニー奏者にも憧れるなあ。演奏が終わっての拍手はもう1秒、いや0.5秒待ってほしかった気もしました。聴衆全体的には待ちそうな雰囲気があったのですが、数名がパチパチと始めてしまったのが残念でした。
③は協奏曲ですが、全4楽章で演奏時間も長く、シンフォニー的な作品です。第1楽章は冒頭のホルンソロに導かれてピアノが登場しますが、よく響く低音にはゾクゾクします。ホルンはほんの一瞬音が乱れかけたような気がしてドキッとしたのですが、その後は終始安定で美しい音色を聴かせてくれました。第2楽章は元々好きな楽章です。第3楽章は、冒頭と終盤のチェロ(ソロ)とオーボエの掛け合い、中盤のピアノとクラリネットの掛け合いが絶品でした。この楽章も静か&密やかな楽章なのですが、映画「ベニスに死す」にも使えたなあ等と感じていました。実際の映画にはマーラーの交響曲第5番が使われてとても印象的だったのですけれど。終楽章は、これまたブラームスらしからぬコミカルで軽妙なメロディとジプシー風の揺れるようなメロディの対比が素晴らしかったです。ピアノのことはよく分からないのですが、1台でオケと対等に渡り合うには、強靱な体力と高度なテクニックが必要なんだろうなと思いました。2階席からピアニストの指がよく見えたのも良かったです。
終演後の拍手は5回ありましたが、最後は清水氏が金さんに一緒にお辞儀して終わってよと言う感じで促したのが面白く、場内からも微笑ましいねと言う感じの笑いが起こりました。最近読んだ金聖響さんと玉木正之さんの共著「ベートーヴェンの交響曲」で書かれていたのですが、金聖響さんは(当面?)モダン楽器によるピリオド奏法を究められるみたいです。
今回のオケの基本配置は下図の通りでした。これはコントラバスが正面奥という配置で、4月のときとも少し異なっていました。私の席は2階のほぼ正面、前から2列目だったのですが、結果的にはオケを支える低音の響きがよく聞こえてgoodでした。