6stains-16ステイン(講談社)
★★★☆:70点

「TwelveY.O.」「亡国のイージス」「終戦のローレライ」(←これは未読)といった力作を書いてきた福井晴敏の短編集。直木賞候補にもなったのですが、あまり感心せず。福井晴敏がこの作品を書いた意図がよく分かりませんでした。防衛庁の(秘密)情報局員たちが主人公なのは「亡国の~」と同様なのですが、今回は末端局員やそれをサポートするAP(警補官)に光を当てたかったのかな?

全6編の中では前半の短めの3編「いまできる最前のこと」「畳算」「サクラ」が良かったです。山の中、田舎の古びた温泉、浅草・・・。舞台も味わいがありました。どうも私の評価は世間での評価と食い違っているようです。「920を待ちながら」の終盤で木村青年が口にした本名には驚きましたが。

AP(警補官)が月に12万の給金と年3回の賞与しか貰えない等は面白かったですね。

国を守る考えやシステムの貧弱さを語らせるとこの作者の主人公たちは饒舌になるのですが、私にはこの饒舌さがちょっと煩わしく思えます。

P.S.
明日から家族旅行で大山に行きます。ここ2年続けて夏の旅行は天候に恵まれなかったのですが、今回も天気が今いちなのが気がかりです。