実は私が一番良かったと思ったのはトロイ王のピーター・オトゥール。映画を見始めるまで、この名優(「アラビアのロレンス」などで有名ですね)が出演していることを知りませんでした。アキレスに破れた息子・ヘクトルの亡骸をひきとるべく、夜の闇に乗じて単身敵陣に忍び込み、アキレスのテントを訪れる。
まずこのシーンにうなりました。勇気を奮ってというのではなく、老いた王が最愛の息子を弔いたい、その一念のみで行ってしまった哀れさが秀逸。
ラスト、火の海となったトロイの街を見ておののき、悔やみ、涙するトロイ王。そして名もなき一兵士の剣に倒れる。ここの哀感も見事でした。
ブラッド・ピット演じるアキレスも悪くなかったとは思いますが、異様なほどに強すぎ。肉弾戦であれだけ敵に囲まれながらも勝ち続けるのは、映画とはいえちょっと・・・。まあ「リング」でも主人公たちは殆ど不死身でしたが(^_^)。同じ英雄でありながらヘクトルの方が人間らしくて良かったですね。これは好みの問題でしょうが・・・。
肉弾戦を主体とした戦いのシーンは「グラディエーター」や「ロード・オブ・ザ・リング」と似た感じで迫力あり。
有名な木馬作戦を考えつき準備する部分がえらくアッサリしていたのは意外でした。ここはもっと劇的に描かれると予想していたので。
トータルの採点は70点くらいかなという気もしますが、十分に楽しめたこととピーター・オトゥールに敬意を表して75~80点。