大槻ケンヂさんを知らない方や興味がない方は、ここでブラウザを閉じるか、お気に入りに追加されているオバマ大統領のツイッターでも読んでいて欲しい。
あたくしが心の師と仰ぐ大槻ケンヂさん。
もちろん全国にたくさんのファンがいらっしゃる素敵なミュージシャンであり作家。
あたくしが昔、バンドなんてもうたくさんだ、ロックなんて聞きたくない、これから何して生きていけばいいか分からない、と泣いて過ごした時期に筋肉少女帯や特撮、小説やエッセイを知って、曲や歌詞も含めてその緩い文章や考え方なんかもうっかり好きになってしまい以来ずっとファンである。
文章の流れをズバッと断ち切ってここで一喝させていただきたい。
タイトルにも記したが、
「ИIROさんってオーケン好きですよね?」
と話し掛けてくれたり手紙くれたりメッセージをくれた女子は
全員、頭がおかしい。
たぶんこう書かれても怒るどころか、その通りです、と素直に認めてくれると思う。しかも嬉しそうに。
更には、あたくしに対して哀れみにも近い感情を持ってくれているのではないか?と分析する。
もーめちゃくちゃ簡単に書くなら
「このヒロって人も私と同じで病んでる」
って思われてしまう。一部ではあるが。
バンドマンИIRO、という人物が「大槻ケンヂファン」というフィルターを通す事によって共鳴しだす。
病んではないけど、なんとなくその気持ちは分かる。
バンギャはバンギャが分かるってゆーけど
オーケンファンはオーケンファンが分かる。
ずっとずっと昔、ライヴのリハを終えて楽屋に戻ったら顔も名前も知らないバンドマンが
「あの…もしかしてオーケン好きですか?」って声を掛けられた。
聞けばリハの風景を見てて、この人は絶対に大槻ケンヂファンだ、仲間だ、あとで話し掛けてみよう、と思ったそうだ。
びっくりした。
話は前後するが、別な日のライヴの後にサインを求められた。
こんなあたくしでも、恐縮です。
「これに書いてください、」とマジックと小説を渡された。
もちろん、あたくしが小説を出版してるはずがない。
大槻ケンヂ著の小説だった。
恐れ多くもオーケンの小説にあたくしのサインをマジックで書き入れた。
あの子は今どーしてるのか。
その小説がブックオフに流れてない事を祈るばかりだ。
ただの礼儀知らず常識知らず、ではないと思うんだあたくしは。
あの子は頭がおかしい。
でも大丈夫です!
ご安心ください!
あたくしはメンドクセーやつとか物凄い悶々を抱え込んでるやつとか童貞が大好き。
胸張って、頭おかしくなろう!
あたくしの電波が届くかね?
今では
「ИIROさんってオーケン好きですよね?」
って問われると心の中で嗚呼、君もか。とつぶやいてしまう。
なんか、分かる。
ふわっと書いたけど、なんか、分かる。
胸を張ってオーケンが好きだって言い続けて良かった。
でも、あたくしを物凄く近い存在に感じるのは止めて欲しい。
あたくしと君は残念ながら友達ではない。
ただの同じオーケンファンなのだよ。
友達になりたいならば楽屋で話し掛けてくれた顔も名前も知らないバンドマンのように接しておくれよ。
たしか彼はその時、
えんそくのぶう
とか名乗ったはず。
そんな日々。