さっき電車に華麗に乗り込みまして座席に座っていると。

隣に座った女子大生風の方がうつらうつらとうたた寝を始めたので、心の中で思いっきりラリホーをかけてあげました。

するとどーでしょう。

うたた寝が本気寝に変わったじゃありませんか。

嗚呼あたくし魔法使い。




その女子大生風の方があたくしの肩にもたれかかりそうになる。

ハッとして目を覚ます。

またうつらうつらしはじめて、あたくしの肩にもたれかかりそうになる。

またハッとして目を覚ます。

ゆらゆら動く度にシャンプーだか香水だかのいい香りがする。

真っ昼間から勝手にドキドキしてしまった。

月9で言えば、2人の恋物語はここから始まってもいいだろう。

お昼の連ドラならば、これが不倫の始まりになる。




ここで問題、

ふと考える。




2人は全くの他人。

あたくしは話し掛けるのは得意だが話し掛けられるのは苦手。

この状況で話し掛けられるとしたら「すぃません」ぐらいなモンだろう。

逆に話し掛けても見向きもされない上に話題もない。

相手のテンションによっては通報の可能性もある。

あまりにもロックだ。




さらに考える。

どちらが得か損か。

どちらが良いか悪いか。




この物語は鈴木裕和を中心に構成されている。

女子大生風の方は赤の他人の為、心情や心境は読めない。

あるとすれば「これから学校ダリー」ぐらいなもんだろう。

ここで鈴木裕和を中心にストーリーを仮説するとするならば、完全に鈴木の「損」と「悪」である。

ラリホーを唱え落とし込み、そして勝手に恋をした。

女子大生風の方には、あたくしの心を奪った恋泥棒の罪があるが、そこそこ可愛い為に無罪。

世の中は美人美男子を中心に回っているのだ。

行け稲中卓球部!!の井沢の名言に
「お前も自分のことブ男だと自覚してるだろ?」がある。

否定はしない。




その女子大生風の方は代々木で降りた。

あたくしは意味のない事を考えるのが好きだ。