危機一髪、一触即発、四面楚歌。 | ヒロシューオフィシャルブログ「ヒロシューの愛や青春のいらだち」powered by Ameba

危機一髪、一触即発、四面楚歌。



先日、
某事務所との打ち合わせに向かう道、
恒例の便意が。。


突如としての爆発的な圧力と
なんとか五分五分の攻防を繰り返しながら、
トイレを探していた。

こういう時、気力も尽き、
自分の肛門の体力との相談の末、あきらめが頭をよぎる。
しかし、数分後には打ち合わせが。。



こういう時に限って、
トイレってやつはなかなか見つからない。
向かいのホーム、路地裏の窓、
こんなとこにあるはずもないのに。



そんな時、自分の前方5メートル付近に
ピカピカに光る、
直径20cmはあろうかという、
超大物のルイ・ヴィトン様が路上に鎮座させていた。


つまり、財布が落ちていたわけです。


例のルイ・ヴィトンの茶色いモノグラムではなく、
黒いエナメルで柄の部分が凹んで表現されている
ファスナータイプの大きめの長財布。

が、
それどころではない私は、
即座に素通りを決め込んで、
やりすごそうと、2メートルとほど通り過ぎたその時、、


「コレ、交番に持って行けば、トイレ借りられるんじゃ。。」


そう、この豪華財布を持って行きさえすれば、
普通、絶対に借してくれないと言われる交番のトイレも
さすがに「いやー、お手柄。どうぞどうぞ好きなだけウンコをしてくださいませ」
となるはず。。


後ろ歩きで、10歩ほど戻り、
そのルイ・ヴィトンを拾い上げる。


お。。重い。。。


その重さは、財布の常識のそれを優に越えていた。
テレビに出て来るお金持ちが、財布の中身を見せて
「今日は100万円しか入ってませんよ」っていう
その中身を想像させる重さ。


それを持って、思い当たる一番近くの交番へ。
一か八かの距離。
でも、そこに必ずある栄光。



交番につくと、そこには人の良さそうなお巡りさん。

「財布拾ったんですけど♪」

「そうですか、じゃあ、ここにお掛けください」



はっ!!!!


その人のいいお巡りさんの向こう、
トイレとそのドアにある張り紙が視界に入った。




。。。。。。。。。。。。。




『故障中』




が、諦めきれない私は、お巡りさんに問う。

「トイレ借してく。。」

「故障中なんですよー」



書類に記入するよう促されたが、
それを断固として断り、足早に去る俺。
お巡りさんから見るとさぞカッコ良かったろう。


でもお巡りさん、
俺はトイレが借りたかった。

あなたの後ろにある、そのトイレが。




なんとかその後、事なきを得たが、
あの財布にはいったいいくら入っていたのか。
今考えるともったいない。



***********************************

後日、友人にこの話をすると、
きっと、交番はトイレを借さない口実に
『故障中』の張り紙をしているのではないかと。

たしかにその張り紙は、年季が入った
ボロボロの張り紙だった。