こんにちは。久しぶりの投稿となってしまいました。

8月の気象予報士試験まで、あと、もう少しとなってきましたね~。

 

今回は、「難しかったです・・・」という声をいただいた、平成29年度1回目の実技試験を解いてみようと思います。

 

本日は、問1です。

 

まずは、地上天気図に記載されている情報を読み取る問題です。

回答はこちらです↓

① DEVELOPINGは、日本語で、「発達中」

②,③ EAST =東 、 20KT は20ノット

④ [SW]は、海上暴風

⑤ EXPECTED WINDS  は、日本語で予想風速、文の最後にFOR NEXT 24 HOURS とあるので、24時間後とあります→50ノット

⑥ FOG[W]は、海上濃霧

⑦ 矢印が書かれている通り、「東」 です。

 

[SW] や FOG[W] の意味は、覚えておく必要はありますね~♪

↓こちら、参考になればと思います。

https://ameblo.jp/hiro-kokubo/entry-12423955771.html

https://ameblo.jp/hiro-kokubo/entry-12424183681.html

https://ameblo.jp/hiro-kokubo/entry-12425294315.html

 

ありがとうございました。

 

こんばんは。

今日は、風が冷たくて…… でしたね。

 

2つ前の投稿で、「南極オゾンホールの年最大面積が29年ぶりに最小になった」と書きました。

この理由は、なんだったのでしょうか?

 

前回の投稿の中で、オゾンホールが発生する過程を書きましたが、

オゾンホールが発生するのは、

極域で極渦が形成され、極域の成層圏大気が、極渦内に閉じ込められる

→極渦内は、冬場、太陽光が当たらず、放射冷却により、著しく低温になる

→硝酸や水蒸気などが凝結し、極域成層圏雲が発生する

→この表面で、フロン類由来の塩素化合物から塩素分子(Cl2)が発生

→春先、気温が上がると、塩素分子(Cl2)が塩素原子(Cl)となり、オゾンを破壊する

という過程でしたね♪

 

2017年は、極域の場所が例年と異なったため、気温が例年よりも高い状態になりました。(下図)

これにより、極域成層圏雲が発生しにくく、オゾンを破壊するCl2,Clの発生が少なかったと考えられています。

 

こんばんは。

一つ前の記事で、2017年の南極オゾンホールが減少した という内容を書きました。

今回は、このオゾンホールがどのようにしてできるのかを書いていきます♪

 

オゾンホールとは、オゾンが急激に減少し、オゾン層に穴があいたような状態になっている場所を言います。

そして、オゾンホールは、南極で発生します。

つまり、南極で、局所的にオゾンが破壊される現象とも言えます。

 

オゾンが破壊される原因は、「フロン類」です。

ここからは、少し難しいかもしれませんが、気象庁の気候変動監視レポート2017の内容を説明します!

 

「極域におけるオゾン破壊のメカニズム」 

① 地上で排出されたフロン類は、上部成層圏(高度 40km 付近)で紫外線により分解される

   →この際に生じる塩素原子(Cl) が触媒となってオゾンを連鎖的に破壊する。

② その後、塩素原子(Cl)は下部成層圏に輸送され、通常はオゾンを破壊しない比較的安定な塩素化合物(硝酸塩素(ClONO2)や塩化 水素(HCl))に変化する。

 

③ 極域では冬季、成層圏に形成される極渦により、極域上空とその周囲との空気の交換が起こらず、極域上空の成層圏大気は周囲から孤立する。

④ さらに、冬季は太陽光があた らないため、極渦の内部は放射冷却により著しく低温となる。

⑤ 成層圏の気温が低下する(-78 度を 目安としている)と硝酸や水蒸気などが凝結し、極域成層圏雲(Polar Stratospheric Clouds ; PSCs) と呼ばれる雲が形成される。(下記に写真を載せました。)

https://tromso.exblog.jp/25330131/ より)

 

⑥ この雲の表面では、特殊な化学反応により、フロン類から変化した塩素化合物から塩素分子(Cl2)が生成され、冬季の間に極渦内に蓄積される。

 

⑦ そして、春季になって極域上空の成層圏に太陽光が射すようになると、冬に蓄積された塩素分子などが光によって解離して塩素原子(Cl)になり、これが触媒となってオゾンを破壊する。

 

これにより、春、南極域のオゾンが局所的に、急激に破壊され、オゾンホールができる ということです。 
私たちの生活を守ってくれるオゾン層、大切にしたいですね♪
 

こんばんは。

今日は、本当に良い天気で、寒くもなく、お花見日和でしたね♪

 

本日は、2017年に、南極オゾンホールの年最大面積が、1988年以来の小さな値になった という話題です!

 

気象庁「気候変動監視レポート2017」によると、

2017 年の南極オゾン ホールは、例年と同様に 8 月に現れたが、11 月 19 日に例年より早く消滅した。

その面積は、8 月下旬 以降、最近 10 年間の平均値より小さく、9 月中旬から下旬にかけては最近 10 年間の最小値より小さく推移した(図 III.1 左図)。

最大面積は、9 月 11 日に記録した 1,878 万 km2(南極大陸 の約 1.4 倍)で、1988 年以来の小さな値となった(図 III.1 右図)。

とのことでした。

図Ⅲ.1の右側グラフでみると、確かに、2000年頃をピークに、年最大面積が減少傾向に見えますね♪

 

世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP) によると、

モントリオール議定書が完全に履行され、このままオゾン層破壊物質の減少が続けば、

ほとんどの地域のオゾン全量は今世紀半ばまでに 1980 年以前の状態に回復する

・しかし、南極上空のオゾン層が1980 年以前の水準に戻るのは、他の地域より遅 く、今世紀半ば以降になる

と予測されているということです。 

 

一度バランスを崩した環境をもとに戻すのには、様々な努力と長い時間が必要になるのですね。

ですが、オゾンホールは着実に小さくなっているようで、少し安心しました♪
 
 

おはようございます!

 

黒潮大蛇行の記事を、一つ前に投稿しましたが、「どのような影響が日本にあるの?」という質問をいただきました。

様々な影響はあると思いますが、今回は、気象庁 気候変動監視レポート2017 に書かれていた内容をお知らせします!

 

大蛇行の発生や終息等により黒潮の流路が変わると、

 ①船舶の経済的な運航コースや漁場の位置が 変わる

 ②海流により波の変化が激しくなる海域も変わる

 ③大蛇行期間中は、東海から関東地方の沿岸潮位が上昇する傾向がある

とのことです。

 

③の影響に加えて、台風や低気圧の接近に伴う潮位上昇が起こると、低地では浸水などの被害がさ らに大きくなるとのことです。

 

 「2017 年の台風第 21 号は、強い勢力のまま 10 月 23 日に静岡県に上陸し、関東地方を北東に進ん だ。東海地方では大蛇行により潮位が通常より 20~30cm 上昇していたところに台風による潮位上 昇、大潮の時期、満潮時刻が重なり、高潮、高波による被害が発生した(図 II.3、表 II.1)」 ということです。

 

やはり、私たちの生活に、いろいろな影響を与えているのですね。

興味をもって状況をみていくと、地球を感じる力をさらに養えるかもしれないですね♪