9月17日に「聲(こえ)の形」が公開されて1週目で、2位にランクインしたことがわかった。アニメ映画「君の名は。」は依然として一位だが、1週目で2位につけたことを考えるとかなりの好スタートを切った。
「聲の形」とは?
原作は、大今良時氏が描く同名漫画「聲の形」。2011年2月号の「別冊少年マガジン」で読み切りを、2013年12号の「週刊少年マガジン」では、同じく読み切りで、新しく書き直したリメイク版を掲載した。後に、2013年36・37合併号から連載デビュー。2014年51号まで続いた。単行本は全7巻。2015年には、「このマンガがすごい!」オトコ編で第一位、「マンガ大賞2015」では第3位と大健闘を果たした。
あらすじ
主人公は、高校生の石田将也。将也が小学生の頃に、転校生として入って来た女生徒、西宮硝子。彼女は先天性の聴覚障害をもっており、耳が聞こえづらく、いつも補聴器を付けている。
クラスの子たちも積極的に話かけて、早くこの場になじんでもらおうとしていたが、聴覚障害ということもあり、段々距離ができていく。その中でも、中心となって彼女をハブっていったのが将也である。
ある時、彼女がいじめられているのを知った先生たちが、いじめている子を言及。そこで将也の名前が挙がったが、他にもいじめたやつがあると反論。これがもとで将也自身もハブられることになる。
時代は変わり、将也は卑屈になりながらも高校生になった。そこで、以前いじめていた硝子に再会する。
スタッフ
この映画を手掛けたのはアニメ「けいおん!」でもおなじみの「京都アニメーション」。監督、山田尚子。脚本、吉田玲子。「京都アニメーション」はキャラのビジュアルもそうだが、内面を描くことにも定評のある制作会社。キャラの一人ひとりの内面を実に繊細に丁寧に描き、それをアニメ独自の表現だけで完結させる技術は他のアニメ会社の中でも群を抜いていると思っている。
「聲の形」×岐阜県大垣市
この映画の舞台となっているのは原作者である大今氏の生まれ故郷でもある岐阜県大垣市であり、映画の随所に大垣市の風景が盛り込まれている。2015年11月には、劇場アニメの発表に合わせ、原作漫画に登場するシーンをまとめた観光マップとクリアファイルを作成し、漫画や映画を見た人たちの「聖地巡礼」を見越した町おこしが行われている。
映画に行った感想
映画を見る前に知った事前情報では、ヒロインである女の子が聴覚障害を持っている設定で、そのことによって引き起こされる物語がこの映画のキーになっていると知った筆者は、「確実に泣かされる映画だな、ハンカチは必ず持っていこう」「絵もキレイし、何よりタイトルにあるとおり「聲」が重要な役割を持つ映画なだけに声優にも力が入っており、PVを見た瞬間、観に行かないといけないな」と思った。
映画を見る前日まで、「君の名を。」を見に行く予定だったとか口が裂けても言えない(笑)ともかくこの映画を観たほんの数分間で見事に泣かされた。この作品の凄い所は、大筋で聴覚障害をテーマにしつつも、人間関係の難しさ、ガラスのような繊細な人の心の良い部分と、嫉妬や妬み、嫌悪感などの人のいやな部分を見事に表現していて、観た人の感情をこれでもかと言うほど揺さぶってくる。理由は簡単で、人は誰しもそういう部分はあるし、それをこの人生の中でリアルに表現してきたからだ。その良い部分といやな部分を一つの映画で表現しているにも関わらず映画を観た後は、気持ちがスッキリして爽快感のようなものが心を駆け巡っていた。恐らく映画を観た半分以上の人が「明日からは人に対して優しくしよう」って思う本当に良い映画だった。まだ観てない人はぜひスクリーンで鑑賞してもらいたい。









