THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
OUT BLUES
その頃までの俺は、普通に王道J-POPを聴いて、普通にサザンのコンサートに行ったことがあるくらいだった。
もともとロックは好きだったけど、オールディーズとかロカビリーとかのルーツ・ミュージックにある、THEロックンロールっていうギターリフとベースメロディーラインが好きで、そんな音楽は日本になかったから(しらなかったから)、ロックンロールは身近になかった。
そんな1998年のある日、毎週聞いてた土曜の昼のFM東京のカウントダウン番組で、むちゃくちゃかっこいいイントロリフのロックンロールに出会って、本気で衝撃を受けた。
ずっと求めていた音楽にようやく出会えた、一瞬でそう思ったのが、アウト・ブルーズだった。
それからミッシェルを聴き始めた。
GEAR BLUESでぶっ飛ばされた。
翌年夏、WORLD GEAR BLUES TOURのファイナルが、その日の夜にWOWOWで撮って出しで放送された。
擦り切れるくらいほんとに何度も何度も見続けた。
しばらく、チバユウスケを真似して、あごひげを少し伸ばした。
往復の通勤はミッシェルばっかり聴いていた。
でも、まだまだその世界を知らない俺は、怖さもあって、ライブハウスに行くことはなかった。
相変わらずサザンとかミスチルとか、THE王道のコンサートにしか行ってなかった。
なにがきっかけだったんだろう、2003年春、初めてライブハウスにミッシェルのライブを見に行こうと思った。
幸運にもチケットが取れた。
人生初めてのライブハウス
2003.4.9赤坂BLITZ
2003.6.14ZeppTokyo
10月のチケットも取った。
解散が発表された。
バスで行った初めてのライブハウス遠征
2003.10.4ZeppSendai
幕張 LAST HEAVEN
行き慣れない俺には当時は幕張が随分遠く感じた。
会場が明るくなってから、SEのGIRL FRIENDで放心の中涙した。
ROSSOのライブは1回行ったと思う。
TheBirthdayのお披露目ライブ、SHIBUYA O-EASTにはもちろん行った。
それからバースデイのライブは少なくとも4、5本は行ったのかな・・・
そうやって、今ではライブハウスに行くのが日常の中の一つのシーンになっている。
ロッキン2007の夜
水戸駅南口、はなの舞の横にあったサンクス、ちょうど俺が店を出るときにチバユウスケがはいってきた。
ドアから手を離さないで開けたままにしてあげた。お礼の素振りもなくて一瞬チッって思った。
いや、ロックスターにそんなことを期待する俺のほうが馬鹿だ。
きっと酒と煙草でも買いに来たんだろう。
最後にチバユウスケを浴びたのはサマソニ2019だった。
今年のARABAKIではそれは叶わなかった。
あの25年前の土曜の昼、アウト・ブルーズを聴いていなかったら、きっと人生は彩りのない違ったものになっていた。