学校を離れて一番困るのは、
英文を読んでいて、よく分からない文が出てきたときです。
学校にいれば、他の英語の先生やALTに意見を求めることができますが、
家にいるとそれができません。
確かに、便利な世の中になっているので、
ネットで調べたりすることはできるのですが、
「分からないものは分からない」、という状況はそう簡単には解決できません。
そして、母の日に合わせて、
何か良い文がないかと探していたときに見つけたこの文に、困っています。
Kids don’t stay with you if you do it right. It’s the one job where,
the better you are, the more surely you won’t be needed in the long run.
— Barbara Kingsolver
kids を students 換えれば、教師にも当てはまることなので、共感しました。
子供(生徒)が成長した後に自立できるように育てるのが、
親の役目であり教師の役目でもあると思います。
親にしてみれば、苦労して育てた子供が自分を必要としなくなるのは
寂しいことに違いありませんが、
それこそが、立派に子育てをした証だと思います。
読んでいる英文の中に、多少分からないところがあっても
自分の中での理解・解釈で終わりならば問題ないのですが、
生徒が職員室に持ってきて、「分かりません」と質問したら、少し困ります。
言おうとしている内容は明確なのですが、
この英文を生徒が納得できるように説明をするのは難しいですね。
一番問題になるのは、第2文の where です。
今回は、解説と言うよりは私の解釈です。
他の人の意見を伺いたいのが本音です。
【第1文】
Kids don’t stay with you / if you do it right.
(子供はあなたと一緒にはいない / もしあなたがそれを上手くやれば )
・it は漠然とした状況を表わす。ここでは子育てと解釈するのが妥当だと思われます。
「母親が立派に子育てをすると、子どもは母親の元から確実に離れていく。」
ということです。
【第2文】
It’s the one job / where, the better you are,
(それはただ一つの仕事である / (その仕事が)上手であるほど
the more surely you won’t be needed / in the long run.
より確実に必要とされなくなるだろう / 結局は )
・it は第1文の同じく「子育て」のことと思われます。
・the one は the only の意味。「唯一の~」
・the better ~ 以下は、the 比較級 S + V ~、the 比較級 S + V …の構文
「~すればするほど(ますます)…」の意味
・in the long run 「結局は、最後には」の意味の重要イディオム
内容を理解するだけなら where が何であるかは、全く問題になりません。
第2文は第1文の言い換えで、内容的には全く同じことを言っています。
しかし、生徒が「このwhere は何ですか?」と質問したら、
「別に気にしなくてもいいから。」とは教師は答えられないのです。
生徒が納得できる説明をしなければなりません。
多分、このwhere は関係副詞だと思います。
the 比較級S +V ~ の部分を、通常の語順に戻して考えると分かりやすいと思います。
It’s the one job, and you are better at the job, ~
where の先行詞 job を「場所を表わす語」と考えることもできますが、
それよりも be better at ~ の at を含んで、
at which → where となっているように思います。
where の後にコンマがあるのも気にはなりますが、
punctuation は音に出して読んだ時には全く認識されないので、
特に気にする必要はないでしょう。
the 比較級S+V ~、the 比較級S+V …の構文の始まりを、
分かりやすくしただけのように思います。
英語も言葉なので、文法の規則が全て当てはまるわけではありません。
時代の変化に合わせて、語法・用法も変化していきます。
英語の教師は常に自分の英語力を磨いていなければなりません。
授業、教材研究、担任業務、校務分掌、部活動指導、課外授業だけでも大変なのに、
プラス「自己研鑽」が不可欠です。
授業で扱う英文以外に接していく必要があります。
本当に英語教師はスーパーマンですね。
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“A mother is not a person to lean on, but a person to make leaning unnecessary.”
—Dorothy Canfield Fisher
( 母親は頼るべき人ではなく、頼ることを不必要にする人である。)
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