この記事には、一部過激な表現や不快と感じる恐れのある内容を含んでいます。
心臓の弱い方、食事中の方はご注意下さい。
なお、当記事により、読者の方にいかなる不都合が生じても、当方は一切の責任を負いかねます。





いつもと変わらぬ日常に恐怖は潜んでいる。
その恐怖が、いつどの様に襲ってくるのか、誰も知る術はない。
そんな事を感じずにはいられない、そんな昼下がりであった…





事件は狭い密室で起こった
ただ普段と同じように用を済ましただけだった。男はフッとため息をつき、おもむろに壁のスイッチに手を伸ばした。
微かなモーターの作動音の後、一筋のシャワーが一仕事終えたばかりの男を癒やした。全てを出しきったという達成感と疲労感、そして温かな水流に洗われる爽快感を味わった。
どれだけの時が過ぎたのだろう。ハッと我に返った男は現実の世界へと自らを返すべく、再び壁のスイッチに手を伸ばした。
…
さらにもう一度
…
初めて男は自分のおかれた状況を理解した。あたかも罠にかかった狐のように、身動きがとれないことを悟ったのだ。
止まることなく吹き出し続ける水流。
立ち上がる事など不可能だ。
そんな事をしたら最後、最悪の状況が待っていることは想像に難くない。
しかしこのままでは…
焦る男は恐怖に怯える気持ちを必死に抑え、繰り返しスイッチを押した。
しかし事態は好転することなく、水は噴き出すことを止めようとはしない。回り続けるモーターの音が、まるで男をあざ笑っているかのようだった。
薄れゆく意識
これまでなのか…
いや、待てよ
こんな時のために、本体にもスイッチはあるはず!
男は、流れ続ける水流から注意をそらさないよう、しかし必死でメインスイッチを探した。
果たして、それはあった。
祈るような気持ちで、男はスイッチを押した…
密室を逃れることができた男は、鏡に映った自分に向かって誇らしげに笑った。まるで銃弾の雨を共にくぐり抜けた戦友と、互いの悪運を褒め合うかのように…
澄んだ冷たい空気が冬の訪れを知らせていた。





リモコンスイッチ付のシャワートイレをお使いの皆さん、リモコンの電池切れにはくれぐれも注意しましょう。
失礼しました┏○ペコッ