一通りの日本史を学び、興味ある人物に特化してさらに詳しくその生涯を知る機会は、これまでにテレビや伝記、小説等で多くの機会があった。が、この三浦半島記を読んでまだわずか30ページくらいの紙面で、頼朝の幕府創設に至るまでの様子がありありと見えてきて、そして頼朝の苦悩や悲しみが少しわかったような気がした。

特に、頼朝の父がどういったいきさつで殺されてしまったかは、一所懸命という言葉に由来する、その土地を守るために死力を尽くすという当時の土地の管理人=武士の考え方に則ったものであったことに、私はものすごく衝撃を受けた。

ただただ、土地を守りたい。そのためには、今は誰が権力者であるかが最重要であり、親族であろうと旧知の仲間であろうと、そこに慈悲はないのだということを知った。私は、一所懸命の言葉の意味を軽く捉えていたなということを痛感させられた。


知らなかった言葉
・篤実(とくじつ)・・・情があつく誠実なこと
・きざはし ・・・階段
・不覚仁・・・=不覚人 覚悟のできていない人、不心得者
・月卿雲客(げっけいうんかく)・・・身分の高い人。殿上人
・落魄(らくはく)・・・落ちぶれること
・玄妙・・・道理などが奥深く優れていること
・尾籠(びろう)・・・汚いこと、けがらわしいこと
・恃み(たのみ)・・・頼る