とある大学院生の備忘録

とある大学院生の備忘録

途上国の森林減少をはじめ、環境問題/国際関係に
興味がある大学院修士2年のブログ。

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 日本政府は、2020年までの温暖化ガス排出量を05年比で3.8%削減する新たな目標を立て、途上国に今後3年間に官民で160億ドル(約1兆6000億円)を支援することを柱とした対策とともに、第19回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)の閣僚会合で表明を行った。
 全原発が停止する中で、民主・鳩山由紀夫政権が2009年に掲げた「1990年比25%減」とは比べることはできないが、これは先進国が排出削減を義務付けられた「京都議定書」の基準年(1990年)との対比では約3.1%増と増えてしまうことから、この表明は国際的に強い批判を受けている。
 環境省によると、新目標のうち約2.8%分は、植林などを推進し「森林がCO2を吸収した」とみなし、そのほかの省エネ効率向上や再生可能エネルギーの普及などを「総合的に検討して1%減」、合わせて3.8%減にしたとされている。
 途上国に支払われる1兆6000億円のうち、大部分はJCM(Joint Crediting Mechanism/二国間オフセット制度)に使われるだろうと考えられる。

JCMの基本的概念は
①優れた低炭素技術・製品・システム・サービス・インフラの普及や緩和活動の実施を加速し、途上国の持続可能な開発に貢献すること、
②日本からの温室効果ガス排出削減・吸収への貢献を、測定・報告・検証(MRV)方法論を適用し、定量的に適切に評価し、日本の排出削減目標の達成に活用すること、

とされているが、JCM文書に署名した相手国の中には東南アジアを中心に森林分野のGHG排出削減ポテンシャルの高い国々も含まれ、JCMの下でのREDD+活動実施に向け、民間事業体による実現可能性調査が進められている。

正直1兆6000億円というのは莫大な金額である。
このマネーによって、日本主導のREDD+プロジェクトは
(金銭的な面では)当分頓挫することなく維持されるだろう。

現時点では民間事業体を中心としたREDD+活動は実現可能性調査が試験的に行われているのみだが、将来的には民間事業体を広く巻き込んだ形での事業が広がっていくことが予想される。今現在研究している内容と来年からの職場環境を踏まえ、将来的にはこういった部分に関わっていければと思う。


現在インドネシア滞在中。
最後の調査を終え、後は修士論文を書き上げるのみ。
2年半の滞在で感じたこと、考えたことを形にする絶好の機会。
逃げずに向き合おう。

DESIGN IT! w/LOVE
という面白いブログを見つけた。

「これまでの歴史で、文化がどんな風に変化してきたか、その変化で人の意識や行動がどう変わったかの振り幅を知っておきたいと思うから、文化に関する本はいくら読んでも読みたりないと思う」と述べる筆者の思考の記録。

『もしかすると「考える」のが苦手な人は、「考える」やり方を知らないためにそのプロセスを1つ1つ順を追って、「考える」ための素材を集め、それを整理することで、構想を練り、そこから次のプロセスへ移るための解決を見出すという基本的な流れをごちゃまぜにしてしまっているために、うまく考えられないってこともあるのかなと思います。』

「考える」という行為にも技術がいる。
これはその通りだと思う。
さてではどのように考えていけばいいのだろうか。

世間では一般的に、孤独な発明家がこの世になかった新しい装置を理性とひらめきだけで創造するというロマンチックなイメージがある。しかしペトロスキーによれば、発明とはえてして試行錯誤を経て生まれるものであり、製品は機能しない部分を1つずつ取り払っていくことによって連続的に開発されていく。
マーク・S・ブランバーグ『本能はどこまで本能か―ヒトと動物の行動の起源』

『標準化は効率化や生産性の向上のためには必要ですが、創造性を高めるのには役に立ちません。創造性を向上するには、別の実践的なアプローチ-小さなアウトプットの蓄積で完成形を生み出すアプローチ-が必要だと思います。』

まるまる参考に。

1.定義するクセをつける
何かをつくろうとするときは、何をつくるか、何故つくるかを定義するクセをつけるとよいです。また、何をだったり、何故の部分に出てきたキーワードに関しても定義するとよいでしょう。例えば、「○○のパフォーマンスを向上する」という目的を何故つくるかの理由として定義したとします。では、その「パフォーマンスとは具体的にどういうことなのか?」と考え、定義を考えるわけです。そうすると、自然にアウトプットは増えます。

2.なんでだろうって考え、それをメモする
ものづくりをしていく過程ではいろいろな気づきがあります。それを単に気づいただけで終わらせるのではなく、なんでだろう?という問いかけを行うとよいでしょう。そして、それをメモする。1つ目のなんでだろう?の答えに対して、さらに、じゃあ、それはなんでだろう?と問いかけます。それを何度か繰り返すのです。要領としては、昨日の「ラダーリング法、評価グリッド法、パーソナル・コンストラクト理論」で紹介したラダーリング法の要領です。ラダーリング法は他人の認知構造を知るための質問法ですが、それを自分に対して行っていくわけです。そうすると意識していなかった部分が明確になり、新たな発想も生まれやすくなります。

3.人と話すときは可能な限り書き/描きながら話す
これはかなりおすすめのプラクティスです。「生産的な会議の司会術」でも会議のときにホワイトボードに書くことをおすすめしましたが、会議じゃなくて誰かと2人で話す場合でも、自分の考えを口だけで説明しようとせず、ホワイトボードやコピー紙の裏紙などを使って、どんどん書いて/描いて説明するんです。そうすると、相手も口だけで説明している場合よりも質問しやすくなります。そうすると、さらに説明しなくちゃいけないことが増える。1つ前の「なんでだろう?」を自分自身でやっていたのと同じことを、他人が質問を投げかけてくるようになるわけです。この場合、アヤトゥス・カルタ(Ajatus Kartta)の手法を使ってもおもしろいかもしれませんね。

4.デザイン思考ノートをつくる
それでも何をアウトプットすればよいかわからないという人には、デザイン思考ノートを毎日つけることをおすすめします。デザイン思考ノートは文字通りデザイン思考の過程を書き留めるノートです。観察、行動シナリオ、アイデア、コンセプト、プロトタイプなど。何かものをつくろうとしている過程をどんどんノートに書き留めるのです。もちろん、ノートじゃなく、ブログを使ってもいいと思います。

5.アウトプットの場を設ける

思考を磨くための訓練。
村で暇なときは将棋をやっていたが、
あれも訓練になるのだろうか。


Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!


Les Miserables(レ・ミゼラブル)より「民衆の歌声が聞こえるか?」
映画を観終わった後も、この主題歌が耳を離れない。
人間の残酷さ、正しく生きるとは何か、愛。

特に印象に残ったのは、法を何よりも信じ、
ジャンバルジャンの罪を執拗に追及するジャヴェール警部。
「法は正義」という自身の正義を追求する彼だが、
ジャンバルジャンに出会ってその信念が揺らぐ。
「俺はお前とは違う」と思える根拠が揺らいだ時、彼は苦しむ。

彼は最後のシーンでも写っていない。
彼の魂はどこへ。。

何度も観直したくなる作品!
「男子バレーボール部のキャプテンだった桐島が部活をやめることをきっかけに、
同級生の日常に些細な変化が起こる。」 

淡々と現実にありそうな高校生の日常が描かれる。
桐島は作中に一度も登場せず(それっぽい描写はあるが)、
桐島が部活をやめるという事実が同級生に波紋を投げかけていく。

17歳という多感な時期に、それぞれが悩み、考える。
一見他人がうらやむような存在のものでも、独自の悩みをもっている。
桐島を取り囲み、様々な人達の想いが交錯し、そして多くの人々が挫折を味わう。

ただ、映画部だけは淡々と自分達の映画を撮り続ける。
ラスト、桐島に翻弄されるリア充たちに映画部ゾンビが襲いかかる場面は痛快でもある。
桐島、桐島と勝手に騒ぎ立て、自分たちの挫折や悩みこそが全てだと
思い込んでいる連中たちに対して、映画部たちは、
お前らはまだそうやって桐島に頼って、
桐島に自身を支えてもらわなきゃならないのかと半ば呆れてる。

上を見れば焦燥感、
下を見れば優越感、
横を見れば劣等感、
目を瞑れば孤独感。

もう、前を向いて歩くしかない。
他人ではなく、自分の中の信念と向き合い続けることができる人は、
レベル感はどうあれ、きっと充実した人生を送れるだろう。


居酒屋店主・中村重男

たまたまテレビをつけていて、観ることにした。
彼は選りすぐりの酒と、素材にこだわった料理で、数々の文化人や一流シェフを魅了する。
居酒屋は元来「酒屋」であることから、中村はとことん日本酒との相性を
考え抜いた料理作りにこだわっている。

『単においしかったという“満足”ではなく、その先にある“感動”を生み出す』こと。
これが彼が目指すものである。

これはどのような仕事にでも言えるのではないか。
仕事の成果により、相手の幸せに貢献する。
自分は何ができるのだろうか。