(TST(チムサーチョイ)にて………)
Romiです。
今日は、懐かしい人と話をすることができました。
大昔、よくお世話になった上司(会社は同じだけど他国にいた方)が
想像もしていなかったけど、
香港にいると聞いた瞬間、思わず電話をかけていました。
携帯の向こうから聞こえるその声は
一気に昔の懐かしい思い出とともに、
今、上司が置かれているその実情と、
変わってしまったいろいろな環境に
確実に時が過ぎていたんだと
思ったのでした。
香港人のお義母さんの今は、
老人ホームで穏やかに過ごしていますが、
彼女の壮絶な人生の一部を書かせてもらいたいなと思います。
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前回の話(実は、今朝書きました。)今日は2回目の投稿です〜。
飲茶で実の息子と義理の息子と私と集まったその場所で
お義母さんの知らない間に行われた
ある計画が、お義母さんは気に入らなかったのでした。
この話を始めるのに・・・
随分 昔のことまでさかのぼらなくてはいけません。
なぜならば、一人の人間が
一生会う事はないと思っていた人に
会うことになったからです...
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(時代は、1950年代………)
1950年代の中国内地から
鉄道を乗り継ぎ、
香港という土地にやってきた
銀行家のお嬢様育ちであった一人の女性。
(若かりし頃のお義母さんです。
当時は家に随時15名ほどのメイドさんがいたそうです。)
彼女の両親は、中国国内で
富裕層であったため捕らえられ、
残された姉妹で
必死で香港に逃げてきたということです。
■当時の香港の時代背景
を簡単に………
国共内戦に勝利した中国共産党によって、
1949年に中華人民共和国が成立。
その成立後すぐから、
旧国民党、富裕層などによる反共・反政府運動が起こり、
大衆を巻き込んで反政府勢力を押さえつけました。
1953年までに71万人の処刑、
129万人を逮捕、
123万人を束縛、
240万人の武装勢力を消滅させたということ。
このことを背景に、多くの人たちが共産化を恐れて
香港へ逃げてきました。
その数1年間に30万人以上が香港へ逃げてきたと言います。
お義母さんの両親も銀行家でした。
このことを多く話したがりませんが...
お義母さんの両親は束縛された後に
亡くなられています。
話してくれませんがおそらく..
殺されています。
そして、
10代の初めに親から離れ(家出をし)、
世界各地を船に乗って旅をしていたという男性が
香港に立ち寄りました。(お義父さんです。)
そして、銀行家だった娘と
この全く背景が違う二人が...
多くの人たちが逃げて来たという
香港で恋に落ちました。
世界中でこんんあに沢山の人がいるのに
あなたと出会って恋におちて
同じ気持ちになったのです。
不思議ですね。
そんな時代の波に流され、
たくさんの人が流れ込んでくる
この香港の誰もかれもが、
ただがむしゃらに働いていて、
生きるのに必死だったこの時代。
恋に落ちた2人は、この香港の地で結婚をしました。
つまり、(私の)だんなさんのお父さんとお母さんです。
でもね!
男性には、妻子(3人の息子)がいたのです…
この家族と別に
この女性と一緒になり
義理の母は、第2婦人となりました。
その新しい夫婦に
生まれた男の子(だんなさん)は、
夫婦にかわいがられて育っていきましたが
物心ついた頃から、
両親の喧嘩が絶えなかったそうで...
両親がいがみ合っていた記憶しかあまりないと...
それが子供時代だったな~と
今も語ります
そんな彼が今でも覚えている
暖かい家族としての思いでは
両親の手を握りながら行ったフェスティバル
これが家族での
心温まる最後の思い出となっていると言います。
彼は、そんな思い出があるだけ幸せでした…
両親の喧嘩を横目にしながらも
彼は、たくさんの友達に恵まれて、
毎日外で日が暮れるまで遊んでいました。
時には、ひどくなっていく両親の喧嘩の仲介に入り、
お母さんをかばったために
当時、血の気の盛んだった父に
熱された鉄の棒で胸を押され
大やけどを負うこともありました
その時に受けた父からの傷が
未だに残っています(やけどの跡です)。
そして、結婚生活が10年ほど続いた後
夫婦の関係は、もう終わりだと
思われるぐらい
とても子供には耐え難いような喧嘩が続きました。
そんな家庭だったからか
父親は、時々どこに行ったか分からなくなり
数日帰ってこない日もあったそう...
そして、母もいつも何かに怒っていたと...
当時のことを思い出すだんなさんは話してくれました。
(続く)
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このシリーズは長く続く予定です。
姑とその周りにいる人間たちの長い確執と憎しみ、
そして、和解、感動があり
歴史が絡んできます。
以前は、とてもじゃないけど言えない話でしたが
生きていた人たちの証です...
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