桐島、部活やめるってよ / 君は、生き延びる事が出来るか…? | この街に正義の花束を/非リア的映画感想ブログ

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映画の感想ブログです。もしくは雑記。
タマフルリスナーなので観る映画はやや片寄り気味かもしれません。
まだまだ映画ファンを自称できる程ではないので的外れな事を書いたりすると思いますが、ご容赦ください。
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※ネタバレします。

『桐島、部活やめるってよ』

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キャスト
神木隆之介
橋本愛
大後寿々花
東出昌大
清水くるみ
山本美月
松岡茉優
落合モトキ
浅香航大
前野朋哉
高橋周平
鈴木伸之
榎本功
藤井武美
岩井秀人

スタッフ
監督 吉田大八
脚本 喜安浩平
吉田大八
原作 朝井リョウ
製作総指揮 宮崎洋
エグゼクティブプロデューサー 奥田誠治
Co.エグゼクティブプロデューサー 神蔵克
プロデュース 佐藤貴博
製作 菅沼直樹 茨木政彦 弘中謙 平井文宏 阿佐美弘恭 畠中達郎 和崎信哉
プロデューサー 北島和久
枝見洋子
撮影 近藤龍人
美術 樫山智恵子
装飾 山田好男
音楽 近藤達郎
音楽プロデューサー 日下好明
平川智司
主題曲/主題歌 高橋優
録音 矢野正人
照明 藤井勇
編集 日下部元孝
衣裳デザイン 遠藤良樹
ヘアメイク 大野真二郎
キャスティング あんだ敬一
ライン・プロデューサー 仲野尚之
アシスタントプロデューサー 高橋政彦
製作担当 吉崎秀一
助監督 甲斐聖太郎
スクリプター/記録 田口良子
SFX/VFXスーパーバイザー 西村了


あらすじ
いつもと変わらぬ金曜日の放課後、バレー部のキャプテンで成績優秀、誰もがスターとして一目置いていた桐島が突然部活を辞めたというニュースが学校内を駆け巡る。桐島の恋人でさえ彼と連絡が取れないまま、桐島と密接に関わっていた生徒たちはもちろんありとあらゆる生徒に波紋が広がっていく。人間関係が静かに変化し徐々に緊張感が高まっていく中、桐島とは一番遠い存在だった映画部の前田(神木隆之介)が動き出す……。


(goo映画さんより引用)



やっと観てきました。
ざっくり感想書きます。


「『1番出来る人』を失ってあたふたする『出来る人達』と、その人達に翻弄されたりする『出来ない』人達がいて、それぞれが 世界と向き合ったり、向き合わなかったりする」お話。だと思ってます。


まず僕が (特に学生時代)この映画の登場人物でいうと「誰の位置」だったか。という話をするべきかと。
多分1番近いのは 前田君の友達の 武文君ですね。
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おーまたー。

いやマジであの「おーまたー」のシーンはキツかった…。
ああいう経験がある人は みんな心が崩れ落ちたんじゃないでしょうか…。(勿論僕もね)
とにかくあの女子チーム、彼奴らは万死に値する!!!

あとね、『体育の授業でのチーム
決め』とか マジで「やめてくれ!!」って叫びそうになりましたよ…。
前田君みたいに運動オンチだから、オウンゴールをキメたこともありましたよ…。
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さて話題を変えて。
橋本愛さんがね。可愛すぎるんですよ。
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絶対的ですよね。逆らえない。

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『鉄男』観に行って、同じクラスの橋本愛とバッタリ会ったら 絶対しどろもどろになるし、ましてや「女子と上手く話せない」状態で、だとしたら 緊張して変な話ばっかしちゃうし
心臓バクバク言わせながら、「俺大丈夫だったかな?」とか「いやー結構盛り上がったわー」とかよく分からない心境でミルクティーがぶ飲みしますよ。(気が動転してる)
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前田君は「おおお喋っちゃったよ…。結構いい感じだったんじゃ…?」的な笑顔でしたけど。


ただね、僕はね、「セクシーボイス アンド ロボ」の頃から 大後寿々花さんが好きなんですよ。
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今回出演されてるのを知らなくて。出てきた瞬間に、彼女から「絶対的な正義」を感じましたね…。
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カワイイ!!カワイイは正義!!

で、同じクラスの沙奈と 宏樹を巡ってイザコザがあったりするわけで。
でも沙奈は桐島の彼女である梨紗に依存しているだけで
桐島がいなくなった事それ自体は割りとどうでもいいと思ってるけど、梨紗にくっついてるから、梨紗が困れば自分も困る みたいな。
「どうでもいい」と思っているくせに、「今笑った?」とか言って睨んでくるのがめちゃくちゃ怖くて、久しぶり(中学校卒業して以来)に「イケてる女子チーム怖ぇえ…。」と思いましたよ…。

男子が8割の工業高校に通っていたので、中学を卒業してからは そもそも女子との関わりが少なかったので あの恐怖は久しぶりでしたね。

(そんなこんなな中で わざと見せつけるように宏樹とキスするシーンでは、恐怖どころか 腑が煮え繰り返ってましたが…。)


しかも更に 前田君に淡い期待を持たせ、我々観客の心をもモヤモヤさせていたかすみまでも、実はチャラ男・竜汰と隠れて付き合っているという…。しかもそれに気づくのが前田君…。
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僕もね、あの「目撃シーン」とちょっとだけ似た経験をした事があるので、あれはかなりキツかったですね…。


しかし 恋に敗れた2人を含む 「桐島とは関係ないチーム」が大奮闘を見せるあのクライマックスがやってくるわけですよ。

前田君と一緒に(心の中で)叫びました。

「そいつら全員喰い殺せ!!!」
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胸が熱くなりましたとさ。


その後の前田君と宏樹のやり取りで、また泣きそうに…。
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「この世界の中で生きていかなきゃいけない」
前田君。良いこと言う。


そこで「ある曲」を思い出しまして。

Romancrewの『絶滅危惧種』。
リンク貼れないですけど、是非聴いてみてください。

僕らはこの世界でサバイブしなければならない。




ラストシーンに関して。
この映画を観た翌日 『日本の平均的かつ最先端クラブ・ACID PANDA CAFE(通称アシパン)』にて、ちょっとだけ桐島の話をする事が出来まして。
その時に 「ラストシーンの宏樹の心境について、またあれは希望が残るのか絶望が残るのか。」という議論になりまして。

僕は「希望が残るラスト」だと思いました。

ずっと何にも夢中になれなかった宏樹が、野球部キャプテンの行動に胸を打たれ、前田君とのやりとりで 「みんな難しく考えたりせず、好きだから夢中で何かをしている」ということに気づき、自分の空っぽさを思い知らされる。

そこでキャプテンに「次の試合出ます」と言おうとするけど、キャプテンは諦めたように「見にくるだけでもいいからさ」と宏樹の言葉を制する。

そして宏樹は桐島に電話をかける。多分「野球部に戻ろうかと思ってる」なんて話がしたかったんじゃないでしょうか。
そして野球部が練習をしているグラウンドを見つめて立ち尽くす…。

「今まで何にも夢中になれなかったけど、野球 やってみようかな…」そう考えてるように、僕には見えました。


今までどこにあるか分からなかった、そもそもあるかどうかも分からなかった「自分の道」が 遂に開けた。
そう感じているように見えました。
だから「希望が残るラスト」だと思ってます。






さて最後に…。
劇場の隣の席で 現役で『イケてる人(出来る人)』をやってるような 竜汰そのまんまみたいな男が 彼女連れて観てたんですよ。

で、ラストシーンになり、エンディングに入った時、
「え!?終わり!?怖っ!ww」って
結構な大声ではしゃいでたんですよ。
しかも帰りのエレベーターで 乗ってるのが自分とそのカップルの三人だけ という状態が出来てしまいまして。

…『ドライヴ』よろしく、壮絶なバイオレンスを展開させようか…とモヤモヤしていた時、そのカップルが映画の感想を話していたんですね。

竜汰ことチャラ男が「アレ理解出来る人とかいんの??ww」
と言うと 連れの女子が
「どうなんですかねー?ww」と。

…あの時言えなかった事を ここで言わせてもらいます。

「おめえらには一生わかんねえよ!!!!!」



この作品は学校が舞台になってはいるけど、「世界そのものの縮図としての学校」であり、同時に登場人物達にとっては「学校=世界」なわけで

その世界の中で 何かに悩んだり、道に迷ったり、「おーまたー だって(笑)クスクス」と笑われたり(これは一部)してなきゃ 登場人物の誰にも共感出来ないだろうし、ましてや「映画秘宝を落としても拾わない」ようなタイプの奴には そりゃ彼らの苦悩はわかんねーだろうよ!!


とまあ憤慨したところで…。

オススメです。