[行ってらっしゃい、気をつけてね]

[早く帰ってくるよ}

いつもの挨拶のあと、お決まりのハグとキス。これが俺達の朝の風景。


ユノは自らもステージに立ちながら、若手の育成にも着手している。俺は社長業が忙しくて、キム・ジェジュンとしての活動は控えているのが現状。ファンの人達には申し訳ないけど、今はユノの為に時間を使いたいと思う。毎朝ちゃんと見送って、部屋を掃除をし終わってから俺も出勤する。会社で細かい作業に追われながら、それでも夕方には帰宅して夕食を準備してユノの帰りを待つ。それを自分のルールと決めた。自然にユノも帰ってから夕食を食べる習慣が身についたし、外食はほとんどしなくなった。【ジェジュンの料理が一番美味しい】褒めることも忘れない。体型維持も俺の仕事、ユノが太りすぎす痩せすぎない、そんな体型をキープするのはなかなか大変だ。それでも今のところ成功している。


[おかえり]

ユノは必ずチャイムを鳴らすから、俺は急いで玄関に向かう。ドアを開けると、そのまま腕の中に包みこまれるのが至福の時。間違いなく仕事してきましたって感じの外の匂いと、ユノのコロンの香りが混じり合う現実を感じられる瞬間、俺は幸せの頂点へと導かれる。

いつも、もしかしたら夢かもと思うことがある。毎日ユノが隣にいて、何気ない会話や当たり前の日常を過ごす今が不思議で。会えない時間を長く過ごしてきた俺達は、いないことに慣れつつあった。このまま自然に離れていくのか?なんて感じ始めた頃、ユノが一緒に暮らすって宣言した。今までみたいに会いたい時に会いに来るんじゃなくて、嫌になるぐらい一緒にいる、しかもこの先ずっとねって。

【覚悟は出来ているか?】

【なんの覚悟?】

【俺の腕から抜けられなくなる覚悟だよ】

思わず吹き出した俺を抱きしめて、もう一度聞く。

【俺は本気だ、だから確認したい。覚悟は出来たか?】

俺はクスクス笑いながら答える。

【とっくにね】


そんな会話の後、ユノはすぐに引っ越して来た。少しばかりの荷物を持って。もちろん自分のマンションも解約はしていない。仕事に使うのとカモフラージュに必須だから。俺達は世間に知られる事なんて全然怖くないし、何なら公表したいぐらいだ。両親にもちゃんと話をしなくちゃと思いつつ、やはり悲しませたくなくて自ら声を上げるのはやめた。知られたら話すつもりだ。でも、今はまだ穏やかな現実を楽しみたいとも思う。


[ジェジュンの料理が一番美味しい]

お決まりのユノの言葉に微笑む。

[ありがと、俺はユノ顔を見ながら食べるご飯が一番美味しい]

[本当に?間違いなく俺?]

[ネネココの次かも]

[猫に負けたか〜]

[ユノ]

[ん?]

[俺を幸せにしてくれて、ありがとう]

ユノがテーブルの上にある俺の手を握る。

[生まれた瞬間から、俺の使命はジェジュンを幸せにする事だ]

[ユノも幸せ?]

[出会えた時から夢の中にいるようだ]

[ふふっ、勉強したね]

[鍛えられたからな]


明日も明後日も同じ日が来るとは限らない。

だから今を大切にしたい。この瞬間を忘れられないほどに、幸せを心に染み込ませよう。こうしてふたりでいられる奇跡を、一番知っているのは俺達だから。


[記念日は、朝から晩までふたりで過ごそうか]

ユノの提案が実現したことはない。

[うん、美味しい朝ごはんを食べて、ふたりで洗濯したり掃除したりして、買い物に行く前にはソファーでのんびり読書して、夜にはシャンパンで乾杯する。何もない平凡な記念日にしたい]

[ああ、とても良さそうだ]

[過ごせるといいね、ふたりだけの1日]

[そうだな]


ユノがリボンの付いた小さな小箱を隠しているのを見つけてしまったけど、知らないフリをしておこう。どんな言葉を添えて渡してくれるのかな?

今度こそ本気のプロポースしてくれるかも・・そんな期待を胸に、俺はユノの優しい笑顔を見ていた💖




おはようございます✨

もちろんふたりには当たり前の幸せを手にして欲しいと願っていますが、他の誰かと結婚する事を想像できなくて・・と言うかしたくなくて(^o^;)

記念日まではユンジェ💖オンリーで行きます!

他のことは考えない!(^o^)v


今日も元気に、いってらっしゃい(=^・^=)*⁠/⁠*☆✨♥