[そろそろ結婚したらどうですか?もうアラフォーですよ、おっ?]


マンネなのに一番早く家庭を築いた賢い弟からの指摘に、ぐうの音も出ない。確かに昔から頭脳でヒョンに立ち向かう強さがあった。人生についても当然完璧な設計図も描けただろうし、今この現状を見ていると隙はなさそうだ。素直にすごいと思う。それに引き換え、俺達はなかなか決断できずにいる。長い回り道が大切なものを教えてくれたからこそ、大事にしたいと思う。 

[相手は待つことを望んでいますか?おっ?]

そう、マンネはいつも核心をついてくる。けどさ、俺は今の幸せをもっと感じさせたいと願うんだ。過酷な状況を抜け出し、ようやく歩き始めて新しい道で幸せを感じているジェジュンを俺だけのものにしたくない。もっともっと世間に知らせなくては、ジェジュンはこんなに可愛い人なんだよって。

【バカですか?】マンネの声が聞こえる気がするが、考えてもみろよ、ジェジュンは何年も暗い部屋に閉じ込められていたんだ。諦めもせず、逃げもしなかった強さを俺は見てきた。だから、今こそ羽を広げて欲しい。折れたと思っていた羽が、実は隠されていただけだと証明させてあげたい。心からそう思う・・。


[ジェジュンは子供が欲しいのか?]

子供好きのジェジュン、自分の子が欲しくないわけがない。

[いつかはね、でもどこかで諦めてもいる。こんな仕事をしていると難しい問題はたくさんあるでしょ?]

[確かにな]

[俺たちの代わりに、マンネがちゃんと普通の生活をしてくれている。それだけでも救われるよ]

[うん、それは感じる]

[ユノ]

[うん?]

[俺は後悔したことなんて一度もない、今の生活に満足だよ。もちろん一人の夜に寂しさを感じることはあるけど、それでもそれ以上の喜びも感じている]

[俺も思うよ、愛される仕事は他には代えがたいと] 

[世界中の人から愛されるためには何かを諦める必要はある。それは、この仕事を選んだ宿命だと思う]

[ああ、そうだな]

[でもね、子孫を残すべくバンク登録はしてあるから、いつでも叶えられる夢でもある]

[それも必要な措置だ、俺もまたね]

[それに、俺にはユノがいるでしょ?それが運命だと感じるのは間違いかな]

[ユンジェペンは奇跡だと呼んでいる。実際俺も運命を信じたくなるよ]

[それだけでいい、他には何もいらない]

[ジェジュン・・]

[形なんてどうでもいい、心から求める人と人生を共にする。それが、一番の幸せだと思う]

[おいで]


何度もジェジュンを抱きしめてきた。その時々で胸に抱く感情は違ったけど、数え切れない葛藤と共に得た答えもある。ジェジュンは俺に抱きしめられると安心するって言うけど、実は俺の方が癒やされてきた。ジェジュン特有の甘い香りを身体中で受け止める感覚は、他にはない満ち足りた幸福感。身体とともに、その心のすべてを抱きしめている優越感はジェジュンが確かに俺だけのものだという証だと思える。なあ、知っているか?ジェジュンほど俺を幸せにしてくれる人はいないことを。どんなに好きな本を読んでも、憧れの世界的スーパー・スターにあっても、これ以上ない豪華な食事を出されても、どこかで足りない何か。そのすべてを埋めるのがジェジュンの笑顔ひとつなんだ。


[普通の幸せを与えられなくて・・ごめん]

抱きしめながら謝る俺を見上げて、ジェジュンが笑う。

[俺達の生き方が、普通じゃない] 

その笑顔がとても幸せそうで、こんな形もありなのかもしれないと思う。

[ユノ]

[うん?]

[俺は今、とても幸せだよ。幸せの基準なんて人それぞれでしょ?普通の形とか、常識とか、そんなのはどうでもいい。俺はユノといられたら、それが一番の幸せだから]

俺の背中にぎゅっと回された手が、夢でないことを教えてくれる。

[俺もジェジュンといるだけでいい]

[ふふっ・・]


誰かの考える幸せが、俺達の幸せだとは限らない。

だから俺達は今を信じようと思う。互いを想い、優しさで包まれた時間を共に過ごせるなら、それ以上は望む必要もない。混沌とした社会の中で、小さな幸せを育む俺達がいてもいいだろう?


[ジェジュン]

[ユノ]


互いを呼び合える幸せがある限り、俺達は唯一の幸せを手にしているのだから・・✨





おはようございます✨

記念日まで、ラブリー週間です💖💛💜

初心に帰って返って、ユンジェを楽しみます☆❤‍🔥


今日も元気に、いってらっしゃい(=^・^=)*⁠/⁠*☆✨♥