忙しい日々を送っていた。長いブランクを埋めようと必死だったし、ジェジュンの事を思ってはいても連絡はしなかった。今はそれぞれが頑張る時だ、後戻りしない為に。耐える事を忘れる為に仕事に没頭する、そんな日々も悪くはない。長すぎた休みを挽回するには本気を出さなくちゃいけない、今がその時だから。


3年は頑張った。ひたすらいう言葉が、ピッタリの時間のように。そしてふと息をついた時、無性にジェジュンに会いたくなる。もちろん少しは不安がある。もしかしたら、またあの闇の世界に戻ってはいないかと。自分はなんとか陽の光の下に戻れたけど、ジェジュンはどうだろう?いや、逆に俳優とかになって映画とかテレビに出ているかもしれない。そう言えばテレビも映画も観ていない。言葉通り仕事一筋の3年間だった。まさか?でもあり得るかも。


本屋に入って雑誌をめくってみる。そこにジェジュンの顔がないかと探す俺。いや、そんなシンデレラストーリーはそうそうない。てしょ?そう思いつつ片っ端から雑誌を広げてみるけど、やっぱりなかった。当然といえば当然か・・なんの期待だよ。

休日の本屋にはそこそこ人がいる。学生達の声や、週末だけの自由を楽しむ大人たち。悪くない光景だ。なぜ俺は、こんな穏やかな時間すら捨てようとしていたのだろう?過酷な平日があってこそ貴重な時間が得られるのに。

学生達が去った後の棚には、イケメンが表紙の雑誌が並んでいる。名前は知らないが、街の中の看板とかで見たことはある。ふ〜んと納得しつつ、そこから少し離れた棚の一冊を手にした。間違いなく大人向けであろう表紙は、多分まだ名のないクリエーターが描いたカフェの絵。ベテランらしくない不完全さが好感持てる。

パラパラと開いてみると、【人生を遊ぼう】というタイトルで特集が組まれていた。有名ではないが、その道で頑張る人達を紹介しているらしい。若い人もいれば、リタイアしてから歩み始めた人もいる。面白いな・・何となく興味を持って、それを会計した。


カフェの窓際の席に座り、2杯目は安くなるコーヒーを目の前に置く。たまにはゆっくりと雑誌を読んでみようと思った。

その特集はなかなか面白くて、挫折しながら頑張る人達の底力も見える。人生応援歌のような一冊に微笑む。そして、こんなチャレンジ号を出す勇気に感服だ。売れるかどうかより、この混沌とした世界で生きるヒントをくれる。そんなリアルな本が今は少ない。本当に求めているのは、それなのに。


読め終えて、何となく雑誌の裏表紙に目をやった。一瞬、世界が止まったかと思えた。その文字だけが俺の全神経を集中させる。あの特集の記者の名前が載っていた。

【キム・ジェジュン】

慌てて店を出ると、雑誌に書いてある電話番号をプッシュしていた。2杯目どころか1杯目さえ飲みきらなかったコーヒーは、カウンターに乗ったまま。片付けるのさえ忘れて、俺は携帯の呼び出し音に集中する。


【はい、〇〇編集社です】

[突然で申し訳ありません、たまたま雑誌を手にしまして・・あの、キム・ジェジュンさんと話ができますか?]

困惑する向こう側の人に、やっぱり無謀だったなと反省する。それでも読者の要望を応えようとしてくれたのか【少々お待ち下さい】と保留音が流れた。手が震えるほどの緊張に久々の心の揺れを感じる。もし同姓同名の他人たったら、俺はどれだけのショックを受けるだろう?もはや足さえ震えてくる。そして、保留音が止まった。


【お待たせしました、キム・ジェジュンです】

間違いなくジェジュンの声だ。忘れるはずがない、今頃までよく我慢できたな・・毎日携帯を握りしめては嗚咽した自分を思い出す。

[ジェジュン]

そう読んだあと、少しの沈黙があった。そして、鼻声が俺を呼ぶ。

[ユノ?]


確かに長い時間を無駄にしてきた俺達、この3年間の充実は、それを払拭する程の頑張りだったと思う。それは言わなくても現実が教えてくれる。


[会いたかった]

【・・・俺も】


きっと、これからが始まりだね俺達。

何度も立ち止まり、迷路に入り込み、そして出口で会えたふたり。

きっとすべてが動き出すよ、ふたりの未来へ向かって。


[これから行ってもいいかな?]

【うん、待ってる】


今度こそ、太陽の下で笑い合おう。

俺達はもう迷うことはないのだから✨





おはようございます✨

編集社は週末営業?(✽ ゚д゚ ✽)

てす!と言うことで・・。


ジェジュンのライブ発表に歓喜です\(^o^)/🎉

今年は年末まで諦めていたので、ニヤニヤが止まりません(≧∇≦)

今日も頑張るぞお〜!!チケ、取れるでしょうか!?(✽ ゚д゚ ✽)


今日も元気に、いってらっしゃい(=^・^=)*⁠/⁠*☆✨♥