もしも、ジェジュンが大きくなったらどうしよう?


僕は時々考える。ジェジュンが大きくなったら、どんな大人になるんだろうって。今は小さくて何をしても可愛いけど、大人になったら僕のことを忘れてしまうのかな?そんな事を考えてしまう。


[ユノ、ちゃくらどこ?]

もうどこにもなくなった桜の花を探して、ジェジュンが木を見上げている。ついこの前まではピンク色の花が咲いていたのに、今はもう緑色の葉っぱしか残っていない。

[桜の花は、来年までお休みしてるんだよ]

僕の答えに不思議そうな顔をする。

[おやちゅみ?]

[うん、今年の仕事は終わったから、お昼寝の時間なんだ]

[ちごと、おわたの?]

[ピンク色の花をたくさん咲かせて、みんなを喜ばせたでしょう?ジェジュンも楽しかったよね?]

[うん、ジュたのちかた]

[桜は、たくさんお仕事したからお休みの時間なんだ。来年また綺麗に咲くために休憩しているんだ]

僕も小さな頃、お母さんにそう聞いた。桜の仕事は短いけど、1年分みんなを喜ばせるって。

[ちゃくら、お昼ね?]

[うん、そうだよ]

ジェジュンが納得したかは分からない、けど素直ないい子は桜の木に挨拶をする。

[いい子でおやちゅみね〜]

いつも、ジェジュンが言われている台詞かな?

[たのち夢みてね〜]

そう言って、ピョンっと桜の木から離れる。そしてシーって口に小さな指をあてる。

[ユノ、おこちてダメよ]

この一連の言動を見ているだけで、僕はジェジュンを抱きしめたくなる。だってすごく可愛いから。僕の言うことを何の疑いも持たずに信じてくれる。だから僕も、ちゃんと考えて話をする。それは大人から見たら嘘だって言われるかもしれないけど、僕達子供には夢が必要だ。想像力は無限だからね。ジェジュンは空だって飛べるよ、僕と一緒に・・。


だから、時々怖くなる。

ジェジュンは大きくなったら、どんな大人になるんだろうって。もちろん僕のほうが先に大人になるけど、ジェジュンにはそのままでいて欲しい。ぷくぷくの弾けそうな頬が大好きだし【ユノ】って、甘える声も最強だ。僕の可愛いジェジュンをこのままガラスの箱に閉じ込めてしまいたくなる。これっていけない考えかな?


[ユノ、これなに?]

お相撲さんみたいな座り方をして、地面に出ている草を見ている。こうして見ると色々な草がいっぱいある。形も違うし、色も別だ。

[う〜ん、雑草にも名前はあるけど僕は知らない。花を咲かせないから、名前を覚えてもらえないんだ]

[なまえ、ある?]

[うん、ちゃんとあるよ。名前なんて覚えられなくても、強く生きてる。お母さんが言ってたけど、どんなに取ってもすぐに生えてくる強い植物だって]

[ちゅよい]

ジーっと草を見つめて呟くジェジュン。この小さな目に見える草を、どんな風にインプットしていくんだろう。

[ユノ、ちゅよい?]

[僕?]

[うん、ユノちゅよい?]

僕は時々弱虫になる。学校で嫌なことがあると行きたくなくなるし、先生に叱られると泣きそうになる。けど、いつも僕を待っていてくれるジェジュンがいるから元気になるんだ。


[ジェジュンが僕を強くする]

大きな目を輝かせて、僕を見つめるジェジュン。その頬は、やっぱりプクプクだ。

[ジュ、ユノちゅよい?]

[うん、ジェジュンがいるから僕は強くなれる。だからジェジュンも、僕がいるから強いよね?]

すごく大きく首を傾げる。

[ジュ、ユノいてもえ〜んちゅる]

そう、ジェジュンも泣き虫だね。

[そっか、お兄ちゃんになるまでは泣いてもいいかな。今のうちたくさん泣いておけば、大きくなって泣かなくなるからね。ジェジュンが泣いたら僕が抱きしめてあげるよ]

[うん!]

にこにこの笑顔で僕の首に抱きつくジェジュンは、やっぱり小さな宝物。


[ジュ、おにちゃんならない]

帰り道に、突然ジェジュンが言い出す。僕の不安が伝わったのかな?

[どうして?]

嬉しいのを隠して聞いてみる。


[ジュ泣いたら、ユノぎゅっちゅる]

あ〜そうだね、お兄ちゃんになったら出来なくなるかもしれない。それこそが僕の最大の不安かも。赤ちゃんみたいな甘い匂いのジェジュンが、僕の癒やしだから。

[そうだね、僕はジェジュンをギュッて抱きしめなきゃね。しばらくは泣き虫ジェジュンでいてもいいね]

[いいね〜]


僕の手を握りながら、ピョンピョン跳ねるジェジュンが可愛い。どうかこのまま大きくならないで・・そんな事を思いながら、僕はジェジュンの手を強く握った。




おはようございます✨

今朝はアメーバの通信障害?それともこの携帯だけ?なかなか繋がらなくて、焦りました。

サボり癖もつきましたので(^o^;) ゆるゆると書いています。


今日も元気に、いってらっしゃい(=^・^=)*⁠⁠/⁠*☆✨♥