これまで述べてきた様々な条件に加えて、事業をしていく上での環境について考えるのも大事なことです。

コロナ禍で大きな影響を受けている業種が多いので、外部環境の重要性は改めて強調する必要もないかもしれません。

外部環境については、最初に振れた事業再構築補助金ページでは3C分析が説明されています。競争環境の分析に重点が置かれていますが、さらに大きく環境をとらえる手法としてPEST分析というフレームワークを使うことも有ります。

PESTとはP(Politics政治)、E(Economy経済)、S(Society社会)、T(Technic技術)です。

外部環境のこの4つの要素は上述の事業再構築補助金ページの冒頭で触れられています。

 

内部環境と外部環境を合わせて分析する手法がSWOT分析です。

内部環境のうち競争に勝ち残っていく上で重要なものを強みと弱みに分け、外部環境の内事業の将来に大きな影響を与えるものを機会と脅威に分けてリストアップし今後の戦略を検討します。

 

SWOT分析は比較的一般的に知られていると思われますが、役に立つように使おうと思うと意外に難しいものです。

強み弱みと言っても、競争相手がだれかによって変わってきます。競争相手の見極めも注意が必要です。

吉野家の競争相手はどんなところでしょうか。すきやなどの牛丼チェーンだけでしょうか?

それを考えるために、吉野家に入る前に、どこと比べるか考えてみてください。

全く業態の違うマクドナルドとか、あるいはスターバックスとかと比較検討して、今は時間もないしさっさと済ませるために近くの吉野家の牛丼並盛とかで決めていませんか。

同業者が競争相手とは限らないのです。

自分の事業を選んでいただくお客様が、何と、あるいはどこと比べて当社から買ってくれるかという観点から強み、弱みを検討してください。

 

SWOT分析だけで終わってしまっては不十分です。次に、戦略を考えるために必要なクロスSWOT分析について述べます。