夫が亡くなってからの数ヶ月の間で、ものすごい額のお金が無くなりました。


葬儀代やお墓に関するものの支払い(ちなみに義実家は1円も出しませんでした。私も意地でも払わせないつもりだったので、別にいいのですが)、夫名義のクレカの未払い分の支払い、スマホやタブレットの分割払いの残額、夫の方の税金の支払いに、住宅ローンを含む相続手続きを依頼した司法書士の先生への支払、相続した家の固定資産税等々。

ほとんど一括払いでした。

そして地味にかさんだのが、何通も取った住民票や謄本等の証明書と、病院に何回も依頼した、保険会社ごとの死体検案書の作成手数料。

全部あわせると、多分私の年収を優に超えたと思います。

あまりに早く減っていく通帳の残高に、最初は恐怖を感じていましたが、そのうち感覚が麻痺していきました。


この頃1番イラッとしたのが、「でも生命保険があるでしょ?」でした。

入りませんから、1円も。

加入期間が短く、免責でおりませんでした。というか、夫は既往歴で生命保険には加入できず、よく内容はわかりませんが、積立(?)みたいな保険でした。

夫が加入していたその積立の(?)医療保険(ガン保険?)の、2社分の未経過の分の前払いの保険料が数万と、私と子どもの入っていた保険から見舞金が数万ずつの、たったそれだけです。
私と子どものその見舞金も、子どもが生まれてから入った保険だったので期間が短く、免責だったか日割りだったかで、満額出ませんでした。


数万の保険料の返金や見舞金のために、1通5千円くらいの手数料を払って病院に死体検案書を書いてもらう。
それを保険会社ごとに何通も。
夫名義の保険を解約するには、それしか選択肢はありませんでした。

やっと病院から書類ができたと言われ受け取って、謄本とか他の書類を添付して提出すると、また保険会社から追加で証明の依頼が来る。
そして、田舎住まいなので、その病院までが遠い遠い…
暫くその繰り返しでした。

そして私は4月から復職でしたが、それは会社の都合で4月からしか復職させてもらえなかっただけなので、育休の給付金はきっかり1年で打ち切られていて、夫の死亡当時は私は無収入状態。
そして、4月に復職しても給料日はまだ先…。


こんな悲惨な状態が、「悲しみに暮れて、落ち込んで泣いてばかりいる場合じゃない。とにかく自分がしっかり働かないと、本当にやばい。今、病むなんて、とんでもない。絶対に私は病んではだめだ」と原動力になったのは確かです。

生前の夫の収入があったので、4月からスタートした保育園の保育料も、暫くの間は高いままの算定で、給料や遺族年金が入るまでは、本当にやっていけるか心配でした。



余談ですが、未満児の保育料の高さにびっくりでした。未満児も無償化してほしいです…でも反面、保育料以上に、本当に手厚く面倒を見てもらってくるので、保育園の先生方にはすごく感謝しています。

あと、子どもは保育園に行き出してから年中風邪を引いているような状態で、しょっちゅう熱も出してお休みし、私の年休もあっという間に無くなりました…


そんな支払い続きと減収の中、夫に変な借金がなかったのは、唯一本当に救いでした。

一緒に頑張って、住宅ローンも繰り上げ返済して、堅実に生きていたのに…こうなるなら、もっと自分のためにお金を使って楽しんで欲しかったな、と今でも思います。

今はただ、穏やかにゆっくり、自分らしく過ごしていてほしいです。
1年が過ぎて、ようやく経済的にも何とか安定して、何もなければちゃんと貯金もできるようになりました。

では私は今日も頑張って働いて来ます。