実家を離れるため、遠方の大学に入学して一人暮らしを始めた夫は、今までの反動で正反対の行動に出ました。


テレビは一切禁止され、チャンネルを触るどころかテレビをつけることも許されていなかったので、買ったテレビを暇さえあれば昼夜問わず見る。
市販のお菓子は禁止されていたので、片っ端から欲しいお菓子を買って食べる。
ゲームなんて持っていなかったので、買い揃えてゲーム漬け。
初めて行ったゲーセンに入り浸ったり、ガチャガチャを際限なくやる。

初めて自由を謳歌したのだと思います。

本来小学生くらいの年齢でも、テレビもお菓子もゲームも自分なりにバランスを取って楽しめるようになるはずなのに、その経験の無かった夫は、成人してだいぶ後になって、ようやく自己管理が出来るようになったそうです。

ただ友達を作るのだけは、親や幼少期の環境のせいで、いつまで経っても苦手なようでした。


前回のブログの内容に戻りますが、そんな夫だったので、精神を病んだ、調子が悪くて病院に行ったと私に言えば、呆れられ、怒られ、見切られると思ったのかもしれません。

いじめられても、やり返してこいと言われる有り得ない環境で育ったので、自分の苦しさが伝えられない人になっていたと思います。
そもそも、人に相談すること自体も、無理だったかもしれません。


冷静に考えれば、点と点はこんなに簡単につながり線になるのに。色々想像ができたのに…。
もっと早く気付けばよかった。
心身ともに、私にもう少し余裕があればよかった。


自分の弱さや苦しさを話さないのは、夫が強いからではなくて、傷ついていたからだった。

そんなことを言っても、誰も助けてくれない。
自分だけで何とかしないといけないと、誤って親に教えられたからだったのに。

私はそれに気づくのが遅すぎました。

…でも、相反するようですが、当時に戻れたとしても、夫を救い切れたか自信は無いです。

私はどうすれば良かったのか。

ずっとずっと考えてしまします。