住宅ローン

ここ数ヶ月で住宅ローンのニュースを目にすることが多くなってきました。

今日は固定金利にした!って話を書いてみます。

※本文の中では固定金利と長期金利を区別せずほぼ同じ意味で使っています

このところ住宅ローンの世界では長期金利の上昇が話題になっています。すでに固定金利借りている人には関係がないですが、これから住宅ローンを借りようとする人には見過ごせない大きな話題です。


一方では、変動金利はほぼ変化がなく0.3%台という驚異的低金利で貸し出すネット銀行もあり変動金利の魅力も大きくなっています。

そんな中、筆者は
変動金利→固定金利への借り換えをしました。

金利でいうと0.5%→1.5%への借り換えです(実際の数字ではなく分かりやすくした例です)
実際に借り換えによって金利は1%近く上昇しました。


■どっちが損得?
金利だけを見ると、金利が1%も高くなっているので明らかに損です。

でも僕は「損か得」かではなく、別の考えでこの借り換えを決心しました。


■家を買ったからこその不安

家を買うとよく分かるのですが
「住宅ローンをちゃんと完済できるだろうか」
「金利はこの後上昇しないだろうか?」「金利が上昇したら月々の返済を払えるだろうか」
「病気や不測の事態になったらどうしようか?」といった不安が、頭のどこか片隅にある感じになります。

これは家をローンで購入した人には分かる感覚かと思います。

(賃貸の家賃でも同じことなのですが、賃貸だとなぜかあまり気にならないのは不思議なことです。)


不安を取り除くために、住宅ローンの団体信用保険のオプションを使えば、特定の病気のときにローンの残債がゼロになるので、病気に対しては、むしろ大きな安心材料になります。

それでも残る不安の正体は変動金利でした。変動金利は今は安くても、いずれなんらかの事態で急激に上がらないとは限りません。

そのことが頭のどこか片隅に居続けています。

家を購入して一番嫌なことだなと思うことは、せっかく購入した家を手放すこと。購入した家が気に入るほど余計にこの気持ちは強くなります。


そうなると
不安の一番の原因の、変動金利を解決することが大事と分かってきました。
そこで僕は変動金利から固定金利への借り換えを決意します。


■過去最低水準だった長期金利に動き
変動金利と固定金利を比べると、変動金利のほうがはるかに金利が安く得です。

しかし、固定金利だけで考えると1%台の前半の金利は歴史的には底値に近い状況です。その低金利が2022年に入ってから上昇に動きだし、実際に金利が上がりました。

固定金利への乗り換えをするなら今しかない!という判断になりました。


借り換えは大変ではあったものの、司法書士さんに必要な書類を渡す以外は、手続きは全てネットだけで完結し、手数料もサイトで解説されているほど大きな額になりませんでした。


■固定金利に借り換えて
そんなこんなで借り換えをなんとか無事に終えて思うこと。

それはやはり安心感です。

変動のときと比べ、月々の返済額は1万5千円くらい高くなり、ローンの総額も数百万円高くなっているので損得で言えば完全に「損」です。
将来的にも変動金利の大幅な上昇がない限りは、おそらく借り換えて「損だった」に終わると思います。

でも、今後一定額を計画的に返していけば、せっかく購入した家を失わなくってよいという「安心感」が得られました。
これは今までの気分とは全く違います。


住宅ローンの完済をするまでは、不安はあるのですが、全期固定金利への借り換えを終え、とても落ち着いた気分で過ごせるようになりました。


■これから借りる人へ
この記事を見ていただいている方は、これから住宅を購入する人も多いと思います。

固定金利にしようか検討している人も金利差が大きいので迷うでしょう。

今日は変動金利から、あえて金利の高い固定金利に買い替えた僕の実例と実際に借り換えを終えて安心感を得た僕の感想をご紹介しました。


難しい選択ではあると思いますが、

住宅ローンは「損得」の観点以外に、「安心感」の観点もあるよ

というお話でした。
住宅購入をされる方の少しでもお役に立てば幸いです。