和歌山県民であるにもかかわらず熊野古道を歩いていないというのはどうなんだ?
中辺路についての情報採集の折、何度も見たsam2525wさんのユーチューブ動画。
この素晴らしい動画の影響で、いてもたってもいられなくなった私。
一念発起!
滝尻王子から本宮大社まで、4~5回に分けて歩くことに。
今回は第一回目で、滝尻王子から近露王子を目指す。
朝7時過ぎに串本を出発。
なかへち美術館横の公園に駐車。
ギリギリながらも、なんとか9時7分のバスに乗車することが出来た。
目的地は滝尻王子。
車窓から眺める山々を見て、少し萎縮気味。
「大丈夫かいな?」
9時50分、滝尻王子でお参りをし、そのまま背後の山を登っていく。
不寝王子まで、直線距離でわずか0.5kmの間に100メートル以上登らないといけない。
しかも足下の道の状態はよろしくはない。
それでも、胎内くぐり、乳岩、不寝王子、剣ノ山経塚跡と進んでいく。
針地蔵尊の手前で、前を歩いておられた団体客を追い抜き、高原熊野神社に到着する。
前々からこの神社にお参りしたいと思っていたので、念願が叶いました。
高原の“欅(けやき)”さんで昼食。
眼下に広がる絶景と、ご主人こだわりの絶品カレーをいただく。
昼食後、再び近露王子を目指して歩き出す。
「高原から残りのコースは、これまでより楽だから」というお話も、虚しい出来事が起こる。
高原池辺りから、足が動かなくなり、大門王子と十丈王子の間で、両足ともにこむら返り(足をつる)が発生。
両王子の区間の所要時間は、大体30分ほどといわれていたのに、こむら返りの影響で、十丈王子にたどりついたのは、
午後3時30分頃だった。
どうも電解質不足(塩分不足)が発生し、足が言うことをきかなくなったのが、原因のようだ。
当然、歩みのペースは落ちる一方。
特に、悪四郎屋敷跡辺りから始まる下り坂が本当にきつい。
延々と続く下り坂、一体いつ終わるのか?
ふくらはぎと膝は限界を超えてきている。
とはいえ、熊野古道のこのコース、途中下車は出来ない。
目の前に広がる道を体に鞭うって進む以外に、解放される手段がない。
歩みをやめる = 野宿するか、のたれ死ぬ
普段の体調なら難なく進めただろう。
自分が熱中症になっていたとは気づかず、勢いで進んだ結果が、この体たらく。
日も陰ってきており、近露王子までは無理だろう。
牛馬童子のバス停まで行き、最終バスでなかへち美術館まで戻る。
この選択しかない。
林道との交差点を進むと、またしても深い谷底まで続くような下り坂。
はやく大坂本王子を通って、牛馬童子のバス停まで着きたい!
はやる心とは真逆に、下り坂地獄は続き、膝、ふくらはぎは悲鳴をあげ続けている。
なんとか大坂本王子を通過。
こうなれば体も軽くなってくる。
最終バスの時間を前に無事到着。
ベンチに腰掛け、一息つく。
無理すれば、近露王子までも進めるかも。
心の中で、鬼のささやき。
いやいや自分の今日の限界はここまで。
残りの区間なら、また来た時に取り戻せる。
今日は完敗だ!
今回の反省から
①自分自身が思っている以上に体力がない。
②テンション上がりすぎて、電解質不足(熱中症)に気づかない。
③エアサロンパス位はカバンにいれておこう。
④無理のない計画。
特に熊野古道の滝尻王子から近露王子の間は、距離が長くてコースもきついとの事で、
計画性が大事だと痛感。
なぜなら途中で、後戻り(リタイア)は出来ないから・・。
以上の反省点を胸に、続きの道のりも歩いていきたい。