両親には、常に何かを期待されていた

「こうなってほしい」という理想像をいつも私に求めてきた

期待に応えるつもりはなかったし正直負担だったけど、道を外れる度胸もなかった

 

人生のステージによって求められるのもは変わってきた

細か書けば色々あるけど、ざっくり言うと

学生の頃は、勉強しなさい

大学卒業前は、ちゃんと就職しなさい

25歳を過ぎてからは、そろそろ結婚しなさい

結婚したら、早く子供を作りなさい

子供を産んだら、2人目も作りなさい

…といった具合に

どこまでいっても、親にとっては今のままではダメだった

 

子供を心配する親心で言っているはわかる

でもうちの場合、要求の仕方が露骨だった

子供の意志を尊重する気はなく、話し合いにもならなかった

中学の頃、何も知らずに帰ってきたら、親が勝手に頼んだ家庭教師がスタンバイしていた

20代後半は、頼んでもいないのにお見合いの話をたくさん持ってきた(さすがに全部断った)

結局は、なんとかして娘をレールに乗せることで自分たちが安心したかったのだ

 

2人目を産んだら、今度は同居しないかと言い出した

※うちは婿養子ではない

老後を安心して過ごしたいのだろう

それは拒否すると、実家の近所に住むことを勧めてきた

実家に助けてもらえるのはありがたい

でも今の子育て環境を変えたくなかった

それでも老後は一緒に住んでほしいと言われたけど、約束はできないと断った

結局諦めて将来は夫婦でホームに入ることにしたらしい

 

そして今

やっと何かを要求されることはなくなった

親の期待に応えたかったわけじゃないけど

結果的に私が子供2人を育てていることで、親の求めるステージに達したのだろう

特に母は1人しか産まなかったせいか、子育てに関してあれこれ言わなくなった

ようやく一人前になったと安心したのか

2人とも歳をとって、うるさく言うエネルギーもなくなったのかもしれない

今は夫婦で旅行に行ったり趣味を楽しんだり、穏やかな時間を過ごしている

 

それなのに…

親の知らないところで「まさか」の事態が起こっている

この先、娘は親の望んでいたレールを外れるかもしれない

結局他人の人生はコントロールできないのだ

もう諦めて、どうか自分の人生に集中してほしい