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米露など身柄交換、米大統領選でハリス氏に追い風 多国間連携で成果、トランプ氏は焦り

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産経新聞

帰国した拘束者を出迎えたバイデン米大統領(左)とハリス副大統領=2日、ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地(AP)

【ワシントン=大内清】バイデン米政権が1日、ロシアとの身柄交換で米国人記者らの帰国を実現させたことは、11月の米大統領選を前に大きな外交的成果となった。多国間連携を重視する姿勢が奏功し、民主党の候補者指名を受けるハリス副大統領(59)への援護射撃にもなる。当選すれば米国人拘束者の解放を実現するなどと対露交渉に自信をみせていた共和党のトランプ前大統領(78)には誤算となった。 【写真】解放された米紙ウォールストリート・ジャーナルのエバン・ゲルシコビッチ記者 1日深夜、バイデン大統領(81)とハリス氏は、帰国した米紙ウォールストリート・ジャーナルのゲルシコビッチ記者らをワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地で出迎えた。 これに先立ちバイデン氏は、拘束者の家族とともに記者会見し「彼らの残酷な体験は終わった。もう自由だ」と祝福。7カ国が関与した今回の身柄交換は「外交の妙技」によるものだと誇った。サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は会見で、家族の心労を思って言葉に詰まる場面も。米メディアはこうした動きを克明に追いかけた。 取材活動中に露当局に拘束されたゲルシコビッチ氏らの解放問題はバイデン政権にとり、自国民保護だけでなく、米国が重んじる「報道の自由」などの価値からも重大な懸案だった。ウクライナ軍事支援と並行しての対露交渉は難航し、米国内の不満は高まった。 その中で多国間の身柄交換を実現させたことは、しばしば「弱腰」と批判されるバイデン政権の再評価につながる可能性がある。 外交誌フォーリン・ポリシー(電子版)によると、ハリス氏も今年2月のショルツ独首相との会談で、互いの側近1人を除くスタッフを退席させ、機微に触れる身柄交換の協議に当たったという。外交経験の不足が指摘されるハリス氏には重要な成功体験といえる。 一方、バイデン政権が対露交渉で成果を挙げたことはトランプ氏に痛手となる。今回の帰国者のうち、元海兵隊のウィラン氏はトランプ政権期の18年に露国内で逮捕され、拘束期間は約6年にわたった。トランプ氏は自身では実現できなかった業績を、批判してきたバイデン政権に実現された格好だ。 トランプ氏は1日、身柄交換を受けて交流サイト(SNS)に投稿した最初のコメントで、バイデン政権の交渉チームは「恥さらしだ!」と罵倒。解放された人々やその家族への祝意や共感を示す文言はなく、焦燥を色濃くにじませた。