ピーター・ゼイハンによれば、2030年の世界は住みにくそうです。

アメリカ以外はどうなるかと言えば・・・

前にもご紹介したとおり、ヨーロッパのEUは壮大な実験に失敗し、ロシアも自滅します。

中国も、ゼイハンの師匠フリードマンが予測した5%程度に経済成長が鈍化するという予想をはるかに超える減速を見せています。

(公式には6%~6.5%みたいなことを言っていますが、すでにマイナス成長との観測があります。)

結局、中国も四分五裂します。




じゃあ、アメリカはというと・・・カナダが無くなります。

北アメリカ大合衆国とでも言うような国になります。

トランプが壁を作るかはともかく、メキシコはアメリカの経済圏で敵国にはなりえません。

アメリカは、自国でエネルギーの完全自給ができる唯一の超大国となります。

こうなると、アメリカは建国以来4年に1度戦争してきており、冷戦終結からは2年半に1回してます。

でも、エネルギーが完全自給できると、中東で戦争する意味がないんですよね。

もうアメリカ人は、石油のために中東で死にたくないんです。

イスラム教徒が、イスラム国が殺し合いをしたいなら勝手にやってくれ、と内向きになっていきます。




そこで、わが国ですが70数年前と同じようにエネルギー不足で困っています。

現在、日本のエネルギーは多くを中東に頼っていますが、それが出来なくなります。

つまり太平洋戦争前の日本と同じような状況になるんです。

太平洋戦争のときは、アメリカからの圧力というか第二次大戦のヨーロッパ戦線に参加するための出汁に使われた面もあります。

でも、次はアメリカが絡みません。

しかし日本はエネルギーで追い詰められます。

そこで、日本はロシアが自滅して荒野となったサハリン=樺太に軍事進出して、太平洋戦争直後に旧ソビエト連邦がドサクサまぎれに占領した北方領土を奪い返します。

お断りしておきますが、これは私ではなくゼイハンが言っているんです。

返す刀で、日本は中国東北部にも侵攻すると言ってます。

平和を愛する日本国民が、そんなことするはずないじゃねえか!と思うでしょう?




戦前の朝日新聞は、戦争が大好きだったんですよ。

勝っていましたからね。

結局は「勝ち馬に乗れ」ってことで理念はなかったんです。

しかしながら、理念で戦争なんかしませんからね。

苦しくなって、仕方なくやるのが普通で、アメリカみたいに定期的に戦争しなきゃなんない国って異常でした。

私たち日本人は、これだけ戦争したくないのにアメリカのインテリジェンス企業のストラトフォーが繰り返し日本が軍国化すると予想するのは極めて不本意です。