日本の一人当りGDPが3年連続で下落し、韓国の同GDPとの差が10%以内に縮まったという韓国の報道がありました。
この分なら、いずれ日韓一人当りGDPの逆転が起こるだろうと嬉々として報道しています。
なんでも日本と比べたがる国民性が出ていますねえ。
10年後には日本を追い抜くと、あらゆることに日本を引き合いに出します。
ところが10年経っても追い越していない「永遠の10年」という言い方も定着しています。
確かに日本の賃金は、ずっと上がっていません。しかし、3年連続で下落しているのは円安でドル換算で下がっているからです。
1ドル75円から1ドル120円になったら、ドル換算で3分の2にもならないじゃありませんか。
一方、ウォン高になった韓国は一人当りGDPが伸びるはずなのに、2015年は減少しています。
ウォン高なのに、ドル換算で減少していることに危機感を抱くどころ見かけ上で日本に近づいたことに嬉々とする(ここ洒落です)とは呆れます。


韓国の輸出産業は、半導体、自動車、鉄鋼、造船です。
なぜか日本の産業構造にソックリです。
当たり前ですが、半導体の製造装置や素材は日本製ですし、自動車も三菱自動車のライセンス生産から技術指導を受けてきました。
鉄鋼のポスコは、現在の新日鉄住金からの技術指導と日本政府の資金援助で成立した会社です。
造船も三菱の支援を受けていました。
だから産業構造が似ていて当たり前です。


ところがこれが大逆風状態です。
サムスンのスマホは、アップルのiPhone生産受託で得たノウハウを無断で自社製品に使って世界をリードしたアドバンテージを失っています。
汎用品の中国製品との価格競争に陥っています。
自動車は、世界最大市場の中国で地元中国メーカーと価格競争に陥っています、スマホと同じ構図です。
鉄鋼は、恩人新日鉄住金を裏切って技術盗用したことがバレて訴訟、和解金(要は賠償金)と、今後の技術使用料を支払うことで赤字が確定しました。
造船業界は、技術もないくせに海底油田プラントを受注して、自社で出来ないから三井造船に助けを求めるところが、反日でフランスに助けてもらいました。
ま、ホントに助けてもらったのか?
これで韓国の造船大手3社は、いずれも大赤字!


というわけで、大量解雇の嵐が吹き荒れたあとに、韓国は「永遠の10年」を乗り越えて日本を越える存在となるのでしょうか。
日本は、先端製品がコモディティ化しても、基幹技術を持っていたから死にましぇん。
でも韓国は、もう得意分野がコモディティ化していますが、基幹技術はもっていません。
座して死を待つのでしょうか?
まあ数年で、日本という国を追い越す国だから安心してください。
「穿いてます。」