今回の核実験は、ホントに水爆の実験だった可能性があると思っています。
北朝鮮の最初の核実験は、威力がTNT火薬にして1キロトンでした。
これは超臨界に達したものの、プルトニウムの10数%が連鎖反応しただけで残りが蒸発してしまったのでしょう。
つまり、半分失敗でした。
あまりにもエネルギーが小さいので、核爆発ではなく通常爆薬を大量に爆発させて「なんちゃって原爆実験」に見せかけようとした疑惑もありました。
その後、実験を重ねて威力を増していきました。
そして、重水素、三重水素を加えて中性子の量を増して完全にプルトニウムを核分裂させるブースト型原爆の開発にも成功しています。
ブースト型原爆は、核融合技術の一部です。
だから、水爆を作れると勘違いするのも無理ありません。
北朝鮮は、いかに旧ソビエトの技術を受け継いだと言え、原爆のみならずロケット技術も獲得しています。
経済的に繁栄している(GDPで40倍の格差をつけられている)韓国でさえ未だできない自国の技術で人工衛星を打ち上げに成功しています。
立派なものです。
水爆は、完全な原爆と三重水素(トリチウム)を核融合させる精密なタイミングと構造を必要とします。
私が思うに、金正恩はホントに水爆の実験をやる気だったのに、出来が悪かったのでトリチウムに点火せず、結果的にブースト型原爆になってしまったんじゃないでしょうか?
爆発のエネルギーも前回のブースト型原爆より小さいようで、水爆だとすれば失敗したということです。
昨日の段階では、爆発のエネルギーがどの程度か報道がなかったので断定をしませんでしたが、失敗だったことは間違いないでしょう。
まあ、北朝鮮は原発の運転を止めているから、充分なトリチウムの量を確保できないって見方もあるんで私の仮説は仮説でしかありませんけどね。
それにしても、北朝鮮の金王朝は代々危険な火遊びを止められない家系のようです。