今週2度目のサーキットブレーカーが発動しました。
おかげで他の市場まで影響を受けてしまったじゃないですか!
これで、2014年から中国当局が演出した株高は、ほぼ全部吹っ飛びました。
国有企業が上場している上海株式市場に投資するプロ投資家なんかいるわけないじゃないですか。
日本の株式市場の場合は、海外の機関投資家がメインプレーヤーです。
ところが、上海株式市場の場合は海外の機関投資家は1%程度しかシェアがありません。


上海株式市場の主な参加者は、国有企業なんです。
日本で言えば、グレープ会社による株式の持ち合いみたいなもので、ず~~っと3000ポイント辺りでほとんど株価の変動がありませんでした。
shanghaipoint

ところが、金詰まりになった国有企業に資金をつけられなくなった中国当局は、中国人民の個人資産を巻き上げようと考えます。
ともかく、株式は買えば儲かるものと囃し立て、株式を買わせて株価を吊り上げます。
中国人は、共産党政府を信じているのです。毛沢東の大躍進政策で数千万人が餓死したことや、文化大革命で多くの知識層が殺されたことは知らないのです。
民主化を求める学生たちが、天安門広場で戦車に踏み潰されて骨と肉のミンチにされたのは、なかったことにされているのです。
だから、株式の取引は絶対安全と思って借金をして株を買っていました。
しかし、共産党政府は個人投資家を守ってはくれませんでした。
借金を抱えて「跳楼」=ビルからジャンプすることが流行となったのです。


ただ、この株価暴落は日本のバブル崩壊のときと違って個人投資家に限定されているのです。
そういう意味では、ビルの屋上から飛び降りた人にはお気の毒ですが、中国経済の傷は浅いでしょう。