内閣官房参与でエール大学と東京大学の名誉教授の浜田宏一先生が10年ぶりに中国を訪れました。


浜田先生は、今こそ中国の指導者は統制経済か市場主義自由経済かを選ぶ岐路に立っていると述べます。
昨年8月の上海株式市場の大暴落は必然だったと考えられます。
だって、その前に中国当局は実体経済と関係なく株価を上昇させたからです。
放っておけば下がるに決まっているのです。
しかしながら、中国当局は多くの銘柄を売却禁止にして暴落を食い止めることに成功しました。
これは、マルクス経済学が主張する資本主義に対する共産主義の優位を示すかのようでした。
しかし、浜田先生は中国当局が理解していないのは、そんな市場統制は長期的に大きな代償を伴うということです。
つまり、そんな統制された市場に投資したいと思う人は、まずいないということです。
人民元は、IMFの特別引出権SDRを持つ通貨バスケットに加わりました。
中国は、通貨も変動相場制を取らずドルに連動するドルペッグ制をベースにした為替操縦を行っています。
浜田先生は、中国が自由市場の道を進むよう願っています。
もちろん、それが中国と周辺国と世界のためになるからです。


以上は、だいたい著名エコノミストは同意見だと思います。
それより、浜田先生が北京の一流ホテルで電話が機能しなくて今やIT技術でも発展を遂げたはずの中国にがっかりしたという話が面白い。


日本政府の顧問である浜田先生に、アメリカ人の友人は盗聴されていると言ったそうです。
浜田先生は、確認するのは難しいと述べています。
浜田先生のような著名人で、しかも安倍内閣の経済政策に関する師匠!が訪中したら盗聴するでしょう。
ただ、盗聴する組織が多すぎて結局電話を壊してしまったんじゃないでしょうか?

また、浜田先生が北京で買い物に使ったクレジットカードの番号が、1週間後ニューヨークの中国系スーパーマーケットの買い物に使われたんだそうです。これが一番面白かったです。