中国が設立するAIIBアジアインフラ投資銀行が資金調達のため無格付債を発行します。
すでに日本とアメリカが中心となって設立されたADBアジア開発銀行のような国際金融機関は、どのように資金調達してるかといえば債券を発行して投資家に売るんです。
普通の銀行みたいに預金を受け入れて、貸し出すみたいなことはしません。
投資家は、格付と金利を見て債券に投資します。
格付とは、破綻なく償還される確率を格付会社が判断したもので、機関投資家の担当者(いわゆるファンドマネージャー)は仮に投資で失敗してもその責任を格付会社に転嫁できて責任追及されることはありません(建前上)。


逆に言えば、無格付の債券など買ったら投資に失敗したらファンドマネージャーが責任を負わなければならないので、怖くて手を出せません。
そんなものを売るのなら非常に高い金利にしなければ誰も買わないのです。
リスクに見合う金利と言うべきでしょうか。


ところが今回の無格付債発行にあたっての投資案件が明らかにされず、しかも無格付での債券発行を韓国政府が引き受けるのだそうです。
韓国はAIIB出資第5位で、韓国が引き受け表明をしたことで中国は2位以下のインド、ロシア、ドイツにも無格付債を引き受けさせる圧力をかけるつもりでしょう。
でも、この3ヶ国は韓国ほど甘くはありません。
インドは、国境地帯で中国と今も戦っていますし、水源地域も中国に奪われそうだし、チベット亡命政権もインド内に抱えています。
逆にドイツは、インドや韓国のように安全保障上の問題がないので、中国の圧力など関係ありません。
イギリスに関しては、債券販売などの市場(シティ)を提供して手数料稼ぎをする腹でAIIBに参加しただけで、そんな危ない商品に手を出すほどバカじゃありません。


韓国以外の国がAIIBの無格付債を買うとは普通は思えません。
あとは、アフリカの独裁国家ジンバブエとかスーダン(中国の対日戦勝70周年パレードに参加したバシール大統領は国際刑事裁判所から指名手配されている)・・・・?