ホンダが600万台生産体制を止めて質で勝負する方針にシフトしたという記事が、今朝の日経に載ってました。
ダイムラーやBMWは生産台数じゃ韓国ヒュンダイにはるかに及ばないけど儲かっているし尊敬されているメーカーです。
ホンダは、ヒュンダイを追うのではなく、高品質で高収益なブランドを目指すと決めたのでしょう。
もっとも、トヨタは生産台数も多いけどブランド価値も高いです。
それで、日本、イギリスとタイ工場の稼働率が悪いんでテコ入れをするそうです。
欧米で販売するフィットを日本から輸出し、イギリスで生産するシビックを日本で販売します。
そして、タイ工場はナイジェリア工場の部品を生産するっていうんです。


ナイジェリアに工場があったのか!
いえ、ナイジェリアは未来の大国と見られているのです。
石油などの資源に恵まれ、イギリス領で英語が通じて、人口が1億7000万人もいます。
それで驚いちゃいけません。
出生率が「5」!とかいうんですよ!
人口が減りつつある中国と、2050年頃には人口が逆転していることでしょう。
中国は、2050年までに5億人くらい減少すると国連が予想しています。
もちろん、それまでに今の中国という国は存在しないでしょう。


さて、既に中国の生産コストはアメリカ南部と変わらなくなっており、輸送費を考えると、むしろ割高です。
アメリカ南部よりコストの低いメキシコと比べると、もはや比較になりません。
それでも、まだiPhoneを中国で生産するのは、いきなり数万人の労働者を集めて生産することができるからです。
しかし、人口減少した中国はナイジェリアに世界の工場の地位を譲る日が来ます。
ナイジェリアは、さらに中国よりヨーロッパに近くアメリカ東海岸へも近いという地の利があります。
そんなわけで、「中国から世界の工場」の地位を奪うのはナイジェリアです。
ただし、中国みたいな「開発独裁」をしないなら、インドのように民主主義のコストを払いながら発展するのでしょう。