150年ぶりに島津正宗が確認されたということで、国宝級の名刀が見つかったみたいです。


大阪の実業家が近衛家から譲られたと言われる刀を高齢を理由に、京都国立博物館に寄贈しました。
これが八代将軍吉宗が本阿弥家に命じて作らせた名刀の台帳「享保名物帳」にある島津正宗と判明しました。
300年以上所在不明だった名刀が見つかったつうことで、まあ驚きです。


「名刀」と言えば「正宗」と相場が決まっています。
鎌倉末期から南北朝にかけて、幕府の置かれた鎌倉で活躍した日本刀鍛治で最も有名な刀工「岡崎正宗」の作品です。
当時は、日本刀に美術品と言う概念はなく、あくまでも武器でした。
それゆえに、持ち主の身長に合わせて短く詰めたことがあり、銘のないものが多いため行方不明ということになってしまったようです。


名刀「正宗」に対して、妖刀として知られるのが「村正」です。
こっちは、名前だけは有名ですが刀の価値としては、二束三文。
今の三重県桑名市あたり(名古屋市のちょっと南)で作られた安物の刀です。
正宗よりあとの戦国時代の雑兵(ぞうひょう)たちが使うような粗製乱造の刀が「村正」です。
正宗とは、格が全然違います。
しかし、なんで村正が「妖刀」と呼ばれることになったかというと、徳川家康が村正を使うことを禁じたんですねぇ。
家康の父広忠が村正で暗殺され、嫡男の信康が織田信長の命で切腹したときの介錯に使われたのも村正でした。
そんな鉄砲玉や首切り役人が使うような刀が村正なのです。


まあ時代劇とか、アニメを見るときのご参考にしていただければと。